多くの人にとって恋愛は、心を豊かにし、人生を支える大切な経験です。
しかし、依存性パーソナリティ障害(DPD:Dependent Personality Disorder)を持つ方にとっては、その恋愛関係が「生きていくための支え」として大きすぎる意味を持ちすぎてしまうことがあります。
そのようなとき、パートナーに強く依存しすぎてしまうと、パートナーから「重たい」と感じられ、関係がこじれてしまうことも少なくありません。
本コラムでは、依存性パーソナリティ障害を持つ方が恋愛を楽しみつつ、パートナーに「重たい」と思われないためにやるべきことや考え方などについて解説します。
このコラムが恋愛を諦めるのではなく、自分の気持ちと向き合いながら、健やかな関係を築いていくヒントになれば幸いです。
Contents
依存性パーソナリティ障害とは?
依存性パーソナリティ障害(DPD:Dependent Personality Disorder)とは、偏った考え方や行動のパターンが長期的に続き、本人や周囲の生活に支障をきたすパーソナリティ障害のひとつです。
他者に強く依存する傾向が長期的に続き、自分で決断することが難しい性格特性が日常生活や人間関係に影響を及ぼします。
依存性パーソナリティ障害の人には、以下のような傾向がみられます。
- 自分で決断することが極端に難しい
- 他人に助けてもらわないと生活できないと感じやすい
- 見捨てられることへの強い不安がある
- 自分の意見より相手の意見を優先してしまう
- 自分ひとりでは何もできないと感じやすい
- 関係が終わるとすぐに次の人に依存しやすい
また、恋愛においては以下のような言動が見られます。
- 「今何してるの?」や「本当に好き?」と何度も確認するようにメッセージを送ってしまう
- デートの行き先や食事の内容など、小さなことでも「あなたが決めてくれたほうが安心」と言って委ねてしまう
- パートナーが少しそっけなくすると「嫌われたのでは?」と感じ、泣いたり謝ったりして必死につなぎとめようとする
- 本当は嫌だと思っても「嫌われたくないから」と我慢し、パートナーに合わせすぎてしまう
依存性パーソナリティ障害は、生まれ持った性格傾向に加えて、過保護や過干渉、不安定な愛情など、幼少期の養育環境が関係していると考えられています。
また、不安になりやすい性格傾向や「自分には価値がない」と感じる自己評価の低さも関係すると言われています。
依存性パーソナリティ障害について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
依存性パーソナリティ障害の人が恋愛中に『重たい』と思われないポイント
依存性パーソナリティ障害の人は、恋愛においてパートナーから『重たい』と感じられることがあります。
しかし、パートナーとの接し方を工夫することで、パートナーからの印象を変えられるでしょう。
ここからは、依存性パーソナリティ障害の人が恋愛中に『重たい』と思われないポイントを5つ紹介します。
- 「依存」と「愛情表現」の違いを理解する
- パートナー以外の「安心の拠り所」をつくる
- 「自分で決める練習」を日常で重ねる
- 不安を「言葉」で伝えられるようになる
- パートナーの「自由」を尊重する姿勢を持つ
「依存」と「愛情表現」の違いを理解する
依存性パーソナリティ障害の人が恋愛中に『重たい』と思われないようにするためには、「依存」と「愛情表現」の違いを理解しましょう。
依存性パーソナリティ障害の方は、「パートナーに必要とされたい」、「見捨てられたくない」という気持ちが強くなる傾向があります。
結果として、パートナーにとってはそれが「愛されている」ではなく「束縛されている」と感じられかねません。
愛情表現と依存は、似ているようで異なるものです。
恋愛では、愛情表現が心地よさを生みますが、依存は相手に負担を与えてしまうことがあります。
「依存」と「愛情表現」の違いを自覚的に意識することで適切な言動をとれるようにしましょう。
パートナー以外の「安心の拠り所」をつくる
依存性パーソナリティ障害の人が恋愛中に『重たい』と思われないようにするためには、パートナー以外の「安心の拠り所」をつくりましょう。
恋愛関係において「安心」を求めることは自然なことです。
しかし、その安心がパートナーだけによって支えられていると、パートナーは大きな重圧を感じます。
そこで重要なのは、パートナー以外にも安心できる場所や人を持つことです。
以下のように安心の拠り所が分散することで、パートナーへの依存度が下がり、自然に「重たい」と思われにくくなります。
- 家族や友人と過ごす時間を大切にする
- 趣味や興味を持ち、没頭できる時間をつくる
- カウンセリングや支援団体など専門的な場で安心を得る
「自分で決める練習」を日常で重ねる
依存性パーソナリティ障害の人が恋愛中に『重たい』と思われないようにするためには、物事を自分の意志で判断できるようにしましょう。
依存性パーソナリティ障害の方は「パートナーに決めてもらいたい」、「自分では判断できない」と感じやすい傾向があります。
しかし、全ての意思決定をパートナーに委ねてしまうと、「責任を押し付けられている」と感じかねません。
以下のような小さな「自己決定」を積み重ねることで、自分に自信が生まれ、恋人にも「しっかりしているな」という印象を与えられます。
- 今日のランチを自分で選ぶ
- 休日の過ごし方を自分で決める
- 新しい服を自分の判断で買う
不安を「言葉」で伝えられるようになる
依存性パーソナリティ障害の人が恋愛中に『重たい』と思われないようにするためには、自分が抱えている不安を言語化できるようになりましょう。
依存的な行動の背景には、強い不安が隠れています。
一例として、パートナーから返信がないと「嫌われたのではないか」と感じてしまい、何度も連絡してしまうというような行動が挙げられます。
依存的な行動が見られるときに大切なのは、不安を「行動」ではなく「言葉」で伝えることです。
素直に言葉で伝えることで、パートナーは「責められている」のではなく「理解してほしいと思っている」と受け取りやすくなります。
パートナーの「自由」を尊重する姿勢を持つ
依存性パーソナリティ障害の人が恋愛中に『重たい』と思われないようにするためには、パートナーの「自由」を尊重することを意識しましょう。
パートナーが他の人と過ごす時間や、ひとりで過ごす時間を持つことは自然なことです。
しかし依存性パーソナリティ障害の方にとっては「自分を見捨てているのでは?」と不安を強く感じてしまう瞬間でもあります。
パートナーに見捨てられてしまうという不安が強くなったときに意識してほしいことが「パートナーにも自分と同じように自由がある」という考え方です。
パートナーの意志を尊重した考え方を持てると、より安心して一緒にいられる関係になります。
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今回は、依存性パーソナリティ障害を持つ方が恋愛を楽しみつつ、パートナーに「重たい」と思われないためにやるべきことや考え方などについて解説しました。
依存性パーソナリティ障害を持つ方が恋愛すると、パートナーに「重たい」と思われてしまうことがあります。
しかし、それはあなたの「愛情の深さ」や「人を大切に思う心」が裏返しになって現れているだけです。
小さな自己決定を積み重ねたり、パートナーの自由を尊重する姿勢を持ったりすることで、恋人にとって「一緒にいて心地よい存在」になることを目指しましょう。
そして、恋愛のスタート地点に立つためには「自分を理解してくれる相手」と出会うことも欠かせません。
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