コラム

視覚障害者が受けられる支援制度・生活サポートまとめ

2026/04/03/

視覚障害があると、日常生活や外出、就労などさまざまな場面で不便を感じることがあります。

そのため、日本には視覚障害のある人が安心して生活できるようにするために、さまざまな支援制度や生活サポートが整備されています。

しかし、「どんな制度があるのかわからない」、「利用できるサービスを知りたい」という方も多いのではないでしょうか。

そこで、本コラムでは、視覚障害がある人が利用できる主な支援制度や生活サポートをわかりやすく紹介します。

視覚障害とは?

視覚障害とは、視力や視野の機能に支障があり、日常生活に不便や制約が生じている状態のことです。

視覚障害には、以下のような種類があります。

  • 全盲:まったく視覚がない、または光もほとんど感じられない状態
  • 弱視:視力が低い、または見えにくい状態
  • 視野障害:見える範囲(視野)が狭くなったり欠けたりする状態
  • 色覚障害:色の見え方や識別に違いがある状態
  • 夜盲:暗い場所で視力が大きく低下する状態
  • 羞明:光をまぶしく感じやすく、強い光で見えにくくなる状態

身体障害者手帳では、視覚障害の程度ごとに以下のような等級を設定しています。

視覚障害の等級は、主に「両眼の視力(矯正視力)」や「視野(見える範囲)」の状態によって判定されます。

  • 1級:両眼の視力の合計が0.01以下
  • 2級:次のいずれか
    • 両眼の視力の合計が0.02以上0.04以下
    • 両眼の視野がそれぞれ10度以内で、かつ両眼視野の視能率損失が95%以上
  • 3級:次の両方
    • 両眼の視力の合計が0.05以上0.08以下
    • 両眼の視野がそれぞれ10度以内で、かつ両眼視野の視能率損失が90%以上
  • 4級:次のいずれか
    • 両眼の視力の合計が0.09以上0.12以下
    • 両眼の視野がそれぞれ10度以内
  • 5級:次のいずれか
    • 両眼の視力の合計が0.13以上0.2以下
    • 両眼による視野の2分の1以上が欠けている
  • 6級:片眼が0.02以下、もう片眼が0.6以下で、両眼の視力の合計が0.2を超える

参照:視覚障害支援ハンドブック~支援したい その時に~|函館視力障害センター

厚生労働省によると、身体障害者手帳所持者数が4,159千人なのに対し、視覚障害者の総数は273千人でした。

視覚障害があると仕事や学業、私生活などに支障をきたします。

視覚障害者が受けられる支援制度・生活サポート

日本では、視覚障害がある人が安心して社会参加を進めるために、さまざまな支援制度や生活サポートが整備されています。

ここからは、視覚障害者が受けられる支援制度・生活サポートの代表例を6つ紹介します。

  • 同行援護
  • 身体障害者補助犬
  • 指定居宅介護支援
  • 日常生活用具給付等事業
  • 自立訓練
  • 就労移行支援

同行援護

同行援護は、視覚障害をはじめとした障がいある人の外出を支援する福祉サービスです。

移動のサポートに加えて、周囲の状況説明や代読・代筆など、外出時に必要なサポートを提供しています。

視覚による情報取得が難しい人でも、同行援護を利用することで安心して外出できるようになるため、社会参加の機会が大きく広がるでしょう。

同行援護を利用するためには、自治体の障害福祉窓口で申請し、支給決定を受けたうえで事業所と契約する必要があります。

身体障害者補助犬

身体障害者補助犬は、視覚障害者の生活を支援する盲導犬などの訓練された犬を貸与する制度です。

国の法律に基づき、認定を受けた訓練事業者や福祉団体が育成・貸与しています。

盲導犬は障害物の回避や段差の停止、目的地までの安全な誘導など、移動に関する高度なサポートを提供します。

そのため、視覚障害がある方も外出の自由度が高まり、日常生活や就労の幅が大きく広がるでしょう。

身体障害者補助犬を利用するためには、申請後に適性評価や訓練を受けた後、自治体や専門団体での手続きが始まります。

指定居宅介護支援

指定居宅介護支援は、自宅で生活する障害者に対して介護サービス計画を作成し、適切な支援につなげる制度です。

利用者の状況に応じて、訪問介護や生活援助などのサービスを組み合わせた計画を作成し、日常生活を総合的に支えます。

視覚障害を持つ方が指定居宅介護支援を利用することで、見えにくさによる家事や生活の困難を軽減し、自立した在宅生活を継続しやすくなるでしょう。

指定居宅介護支援を利用するためには、各自治体にてサービス等利用計画を作成すると、各種介護サービスを選べるようになります。

日常生活用具給付等事業

日常生活用具給付等事業は、障害者の日常生活を支えるための用具を給付または貸与する制度です。

音声読み上げ機器や拡大読書器、点字ディスプレイなど、視覚障害者向けの機器が給付または貸与の対象になります。

視覚障害がある方が日常生活用具給付等事業を利用することにより、情報取得や日常動作がスムーズになり、生活の自立度や利便性が向上しやすくなるでしょう。

日常生活用具給付等事業を利用するためには、自治体の窓口に申請し、必要性の審査を受けたうえで給付決定を受ける必要があります。

自立訓練

自立訓練は、障害者が日常生活を自立して送るために必要な能力を身につける訓練サービスです。

障害福祉サービスのひとつとして位置づけられており、指定を受けた事業所が訓練を提供しています。

具体的には、歩行訓練や点字の習得、パソコン操作など、生活や社会参加に必要なスキルを段階的に学べます。

視覚障害がある人が自立訓練を利用することで、自分でできることを増やし、生活の自信や行動範囲を広げられるでしょう。

自立訓練を利用するためには、自治体での申請と支給決定が必要です。

そして、利用期間や内容は個々の状況に応じて設定されます。

就労移行支援

就労移行支援は、一般企業への就職を目指す障害者に対して職業訓練や就職活動支援を提供する制度です。

厚生労働省の制度に基づき、指定事業所が訓練やサポートを提供しています。

具体的には、ビジネスマナーの習得やパソコンスキルの訓練、履歴書作成や面接対策など幅広い支援が受けられます。

視覚障害がある人でも、就労移行支援を利用することで自分に合った働き方を見つけやすくなり、安定した就労と社会参加を実現しやすくなるでしょう。

就労移行支援を利用するためには、自治体への申請後、原則2年以内の期間で事業所と契約するとサービスを受けられます。

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今回は、視覚障害がある人が利用できる主な支援制度や生活サポートについて解説しました。

視覚障害者が利用できる支援制度には、日常生活のサポートからはじまり、外出や就労など、多岐にわたります。

これらの制度は、障がいのレベルや自治体によって受けられる支援が異なるため、利用前に必ず概要を確認しましょう。

また、視覚障害がある方に役立つ情報をいち早く収集するためには、視覚障害向けのコミュニティへ参加することも重要です。

周囲に視覚障害について理解してくれる人がいない方は、ぜひ障がい者の出会いを応援するマッチングアプリ「IRODORI」を利用してみてください。

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