日常生活や外出、就労など、さまざまな場面で不便を感じやすい聴覚障害。
そんな聴覚障害者向けに、日本には「聴覚障害者手帳(正式には身体障害者手帳)」を保有している方向けに支援制度やサービスが数多く用意されています。
本コラムでは、聴覚障害者手帳を保有している方が利用できる代表的なサービスや支援をわかりやすく解説します。
Contents
聴覚障害者手帳とは?

聴覚障害者手帳とは、身体に障害があることを公的に認定する「身体障害者手帳」の一種です。
正式には身体障害者手帳の中の「聴覚障害」に該当する区分で、聴力に一定以上の障害があると認定された方に交付されます。
厚生労働省によると、2024年度末までに交付された身体障害者手帳のうち、聴覚・平衡機能障害区分の身体障害者手帳は9.4%でした。
また、聴覚障害者手帳では聞こえる音の大きさにより以下のような等級に分類されています。
- 2級:両耳の聴力レベルがそれぞれ100dB以上
- 3級:両耳の聴力レベルがそれぞれ90dB以上
- 4級:両耳の聴力レベルがそれぞれ80dB以上/両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が50%以下
- 6級:両耳の聴力レベルがそれぞれ70dB以上/片耳の聴力レベルが90dB以上かつ馬内突の耳の聴力レベルが50dB以上
参照元:身体障害者障害程度等級表(身体障害者福祉法施行規則別表第5号)|厚生労働省
聴覚障害者手帳は、医師の診断書や意見書をお住まいの都道府県が指定している窓口へ提出することで申請できます。
聴覚障害者手帳を保有していると受けられるサービスや支援

聴覚障害者手帳を保有していると、生活のさまざまな場面で活用できるサービスや支援の対象になります。
ここからは、聴覚障害者手帳を保有していると受けられる代表的なサービスや支援を7つ紹介します。
- 障害年金
- 医療費助成
- 補装具費支給制度
- 各種税金の控除および減免
- 公共料金の割引および減免
- 意思疎通支援
- 公営住宅の優先入居
障害年金
障害年金とは、病気やけがによって生活や仕事に制限が生じた場合に支給される公的年金制度です。
日本年金機構や各市区町村の窓口が連携して運用している制度で、国民年金に加入している人が対象になる「障害基礎年金」と会社員や公務員など厚生年金に加入している人が対象になる「障害厚生年金」の2種類に分類されます。
障がいの程度や世帯構成によって受け取れる金額が異なりますが、聴覚障害者により収入が不安定になったときに、生活費を補う支えとして役立つでしょう。
聴覚障害者手帳は、申請時や障害の程度を証明する場面で提出することがあるため、必ず準備しておきましょう。
障害年金について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
医療費助成
医療費助成とは、病気や障害による医療費の自己負担を軽減するために、公的機関が費用の一部を負担する制度です。
都道府県や市区町村などの自治体が管轄し、国の制度と連携して運用されています。
所得や受ける治療によって自己負担額や支給金額が異なりますが、医療費助成を利用することで、聴覚障害者に必要な補聴器関連の診療や通院費の負担を抑えられるため、生活を安定させやすくなるでしょう。
医療費助成の申請時にも障がいがあることを証明するために聴覚障害者手帳の提出が求められることがあります。
補装具費支給制度
補装具費支給制度とは、障害により失われた身体機能を補う用具の購入や修理にかかる費用の一部を公費で負担する制度です。
市町村が実施主体となり、国や都道府県と連携して運用されています。
補聴器などの購入費用を軽減できるため、聴覚障害者もコミュニケーションを円滑にしたり、生活の質を改善させたりできるでしょう。
補装具費支給制度の申請には、障害の状況を証明するために聴覚障害者手帳を提出するため、必ず準備しましょう。
各種税金の控除および減免
聴覚障害者手帳を保有していると、各種税金が控除および減免されることがあります。
一例として、障害者控除では納税者自身、同一生計配偶者または扶養親族が所得税法上の障がい者に該当する場合、所得税において以下のような控除を受けられます。
- 障がい者:27万円
- 特別障害者:40万円
- 同居特別障害者:75万円
所得税や住民税、自動車税などの負担を軽減することで、生活の余裕を確保しやすくなるでしょう。
聴覚障害者手帳は、確定申告や控除・減免申請のタイミングで提示・提出が求められます。
公共料金の割引および減免
聴覚障害者手帳を保有していると、公共料金が割引または減免されることがあります。
一例として、神奈川県藤沢市では、聴覚障害者手帳1級または2級を保有していると、25mm以下の基本料金と1ヶ月当たりの使用水量8㎥までの従量料金との合計に消費税相当額を加えた金額が減額されます。
公共料金の割引および減免により日常的にかかる固定費を抑えられるため、聴覚障害者も生活を安定させられるでしょう。
聴覚障害者手帳は、申請時や契約手続きの段階で制度の条件を満たしているかを確認するために提示します。
意思疎通支援
意思疎通支援とは、障害によりコミュニケーションが難しい方に対して手話通訳や要約筆記などを提供する制度です。
障害者総合支援法に基づき、市区町村や都道府県などの自治体が主体となって実施されています。
意思疎通支援を利用すると、聴覚障害者も役所や病院、職場などで円滑に情報を理解し自分の意思を伝えられるようになるため、スムーズにコミュニケーションがとれます。
意思疎通支援は、対象者であることを確認するために聴覚障害者手帳を提出することが一般的です。
公営住宅の優先入居
公営住宅とは、住宅に困っている低所得者などに向けて、国や自治体が整備し低家賃で提供する賃貸住宅のことです。
主に都道府県や市区町村などの地方公共団体が管理・運営しています。
日本では、住宅に困窮している低所得者の中でも、聴覚障害者手帳保有者などの特に支援が必要な世帯を対象に、入居選考で有利に取り扱っています。
公営住宅の優先入居により安定した住まいを確保しやすくなることで、生活基盤を安定しやすくなるでしょう。
公営住宅の優先入居では申込時や選考の際、障害者世帯であることを証明するために聴覚障害者手帳を提出することがあります。
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今回は、聴覚障害者手帳を保有している方が利用できる代表的なサービスや支援について解説しました。
聴覚障害者手帳があると、医療や税金、生活支援などのさまざまなサービスや支援を受けられます。
今回紹介したようなサービスや支援を上手に活用することで、日常生活における負担を軽減し、より安心して暮らせるようになるでしょう。
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