コラム

精神障がい者への接し方と上手な関わり方

2024/05/11/

精神障害は、国内外問わず発症者が確認されている障害のひとつです。

日本では「障害者基本法」や「障害者自立支援法」などの法的整備が進みつつありますが、未だに偏見の対象となっています。

そこで、今回は精神障がい者の概要や上手い接し方などについて解説します。

本記事を通じて精神障がい者への理解を深めていただけると幸いです。

 

精神障がい者とは

障がい者の生活を総合的に支援するための法律「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」の第5条では、精神障がい者について、「統合失調症、精神作用物質による急性中毒又はその依存症、知的障害、精神病質その他の精神疾患を有する者」と定義しています。

令和5年版厚生労働白書によると、2017年度の外来における精神障がい者数は、389.1万人だったのに対し、2020年度は、約586.1万人というように年々増加しており、社会的に注視されている課題のひとつです。

精神医学によって治療方法が確立されていますが、症状が長引く可能性があります。

 

精神障害の原因【4つ】

精神障害の原因を知ることは、適切な治療法や支援方法を見つけるために欠かせません。

ここからは、精神障害の主な原因である以下の4つの要因について解説します。

1.心理的要因

2.遺伝的要因

3.環境的要因

4.身体的要因

 

心理的要因

精神障害で最も多いとされている要因が心理的要因です。

ストレス耐性が低かったり、過度なストレスを感じたりするなど心理的要因も精神障害を引き起こす要因となります。

また、仕事や私生活が思い通りにならなかったり、いじめやDVの被害に遭ったりすることで性格や価値観が大きく変わると、精神障害が発症しやすくなります。

 

遺伝的要因

気分の上がり下がりが激しい「双極性障害」や自分の考えや感情が上手くまとまらない「統合失調症」などは、発症原因が遺伝的要因である可能性が高い精神障害です。

発症の有無だけでなく精神障害の進行スピードなども遺伝子的要因によって異なります。

また、脳の構造によっては精神障害が発症する可能性が高まります。

現在は、一般の方でもDNA鑑定などが受けられるので、気になる方は鑑定してみてください。

 

環境的要因

憂鬱な気分が長期的に続く「うつ病」や上手く環境に馴染めないことで発症する「適応障害」などは、発症原因が環境的要因である可能性が高い精神障害です。

転職や引っ越しなどによって環境が大きく変化したり、人間関係が上手くいかなくなることでストレスが溜まったりすると、精神障害が発症します。

環境要因は客観的視点からでも気付けることが多いので、普段から周りの人の言動に気を配ってみましょう。

身体的要因

生命の危機に瀕したことで発症する「ASD(急性ストレス障害:Acute Stress Disorder)」や「PTSD(心的外傷後ストレス障害:Post-Traumatic Stress Disorder)」などは、発症原因が身体的要因である可能性が高い精神障害です。

事故や犯罪などの外的要因もありますが、病気などの外的要因も考えられます。

強いストレスが生じた出来事がフラッシュバックしたり、同じ事象を無意識に避けようとする言動が見られます。

 

精神障がい者との接し方のコツ【3つ】

精神障がい者は年々増加していますが、精神障害に対する正しい知識が十分普及していないため、誤解や差別が生じやすくなります。

ここからは、精神障がい者と上手に接するために意識してほしい以下の3つのポイントについて解説します。

1.否定しない

2.変化に気づけるように配慮する

3.できることを提案する

精神障害について正しく理解し、間違った偏見を捨てましょう。

 

否定しない

偏に精神障害といっても症状の種類や度合いは人によって異なります。

時には、想定外の言動をしたことで周りから距離を置かれてしまう精神障がい者の方もいます。

精神障がい者の方と接する際は、不可解な言動を取っていたとしても頭ごなしに否定するのではなく、事情を聞いて相手の気持ちに寄り添うようにしましょう。

笑顔で切ることを心掛けると、精神障がい者の方を安心させることに繋がります。

また、精神障害の話を聞くときは、相槌や共感を心掛けると心理的距離を近づけやすくなります。

 

変化に気づけるように配慮する

精神障害には、うつ病のように定常的に憂鬱な状態が続くこともあれば感情の起伏が激しいこともあります。

本人が症状を自覚していることもありますが、自分が平気だと思っていても言動が不自然なことも多々あります。

精神障害と接する際は、繊細な変化にも気づけるように配慮しましょう。

第三者に相談することで、自身の状態を冷静に判断できることもあります。

 

できることを提案する

精神障がい者の方と接する際、「可哀想」や「心配」というネガティブな印象を感じ、必要以上にセンシティブになる場合があります。

気配りすること自体は悪いことではありませんが、過剰に配慮しすぎてしまうと、精神障がい者の方が自信を喪失してしまう可能性があります。

障がい者の方と接する際は、ヒアリングを通じて能力を適切に把握し、互いの認識を摺り合わせてください。

そして、できることを積極的に提案し、精神障がい者の方のパフォーマンスやモチベーションを向上させましょう。

 

精神障がい者の接し方について困った時の相談先

「精神障がい者と上手く接する方法が分からない。」

「精神障害について知りたい。」

このような悩みがある方は、ひとりで抱え込まず、第三者へ相談しましょう。

精神障がい者との接し方などについて知りたいときに利用してほしい主な相談先は、以下の3つです。

1.ringS

2.精神保健福祉センター

3.みんなねっと

 

ringS

ringSとは、NPO法人Light Ring.が管轄しているコミュニティです。

精神障がい者の悩みを聞く側である「ゲートキーパー」をサポートしています。

公式HPでは、精神障がい者の方に寄り添った時の体験談などを公開しています。

X(旧:Twitter)などでも情報を発信しているので、気になる方はご覧ください。

 

精神保健福祉センター

「精神保健福祉センター」とは、精神保健の向上や精神障がい者の福祉の増進などを目的としている機関です。

保健福祉法によって、各都道府県及び政令指定都市に設置することが義務付けられています。

精神保健福祉の専門的機関視点で的確にアドバイスするだけでなく、医療機関や支援機関の情報提供などもしています。

厚生労働省のHPで精神保健福祉センターの一覧を公開しています。

気になる方はご覧ください。

 

みんなねっと

みんなねっととは、「公共社団法人 全国精神保健福祉連合会」が管轄している精神障がい者家族の会です。

精神障がい者とその家族が安心して暮らせる社会を目指して活動しています。

全国各地に関連施設があり、メールや電話、ウェブサイトなどから気軽に問い合わせられるので、是非利用してみてください。

 

精神障害について共感できるコミュニティをつくるならIRODORI

今回は、精神障がい者の概要や上手い接し方などを解説しました。

精神障がい者について理解することで、偏見を減らし、包括的にサポートできるようになります。

SNSやウェブサイトなどを利用すると、精神障害に関する情報を簡単に得られるので、気になる方は調べてみてください。

また、障がいに理解のあるユーザーが多数登録している「IRODORI」を利用すると気軽にコミュニティを広げられます。

無料登録できるアプリケーションで、定期的にマッチングイベントなども開催しています。

興味がある方は、会員登録してみてください。

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