コラム

うつ病ってどんな病気?自分を責めないために知っておきたいこと

2024/12/30/

うつ病は、気分の落ち込みや興味の喪失が続く精神障がいです。

症状の程度は人によって異なりますが、日常生活に支障をきたすこともあります。

本記事では、うつ病の症状や治療法について紹介します。

うつ病とは

うつ病は、強い憂うつ感や興味・喜びの喪失が持続し、日常生活に支障をきたす精神障がいです。

脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの減少が一因と考えられています。

厚生労働省によると、DSM-IVの診断による生涯有病率は6.5%、ICD-10の診断による生涯有病率は2.2%とされています。

うつ病の症状

うつ病を持つと、以下のような症状が見られます。

  • 憂鬱な気分が続く
  • 興味や関心がわかなくなる
  • 疲れやすくなる
  • 集中力が続かない
  • 食欲が大幅に増減する
  • 睡眠に異常がある
  • 自己肯定感が低くなる
  • 頭痛や腹痛などの身体的症状が表れる
  • 自殺願望が生じる

うつ病が恋愛感情に及ぼす影響について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。


うつ状態であれば上記のような症状が短期間で治まりますが、うつ病だと長期的に継続します。

うつ病とうつ状態の違いについて詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

うつ病の原因

うつ病の原因は多岐にわたり、個人差があります。

具体的には、以下のような原因があります。

  • 遺伝的素因
  • 脳内の神経伝達物質のアンバランス
  • 過度のストレス
  • 生活環境の変化
  • 身体的疾患
  • 薬物の副作用

これらの要因が複雑に絡み合い、うつ病を引き起こします。

うつ病の段階

ここからは、うつ病の発症から回復までの4つのステップにわけて解説します。

  • 初期段階
  • 急性期
  • 回復期
  • 維持期

初期段階

うつ病の初期段階では、気分の落ち込みや興味・喜びの喪失が現れます。

以前楽しんでいた活動に対する興味が薄れ、何事も楽しめないと感じることが増えます。

また、睡眠障害や食欲の変化、集中力の低下などの身体的な症状も現れ、日常生活に支障をきたすこともあるでしょう。

これらの症状が2週間以上続くと、うつ病の可能性が考えられます。

急性期

発症から約1〜3ヶ月の期間は、うつ病の急性期とされています。

急性期では、気分の落ち込みや不安、イライラ、不眠、食欲の低下などの症状が最も強く現れます。

急性期は、患者が最もつらいと感じる時期であり、治療を始めてすぐに改善を目指すと、焦りから不安が強くなり、逆に回復が遅れることがあります。

また、回復の過程には、良くなった後で少し逆戻りすることもよく起こります。

回復期

うつ病の回復期は、急性期の症状が和らぎ、心身の状態が安定し始める時期です。

個人差がありますが、通常は数ヶ月続きます。

回復期では、気分や体調に波があり、調子が良い日と悪い日が交互に現れます。

また、過度の疲労感や過眠、集中力の低下などの症状が見られるでしょう。

回復期には、適度な休養と生活リズムの調整が求められます。

また、治療を継続し、主治医と相談しながら社会復帰の準備を進める必要があります。

維持期

うつ病の維持期は、症状が安定し、日常生活に復帰できる段階です。

その一方で、再発のリスクが高いため、治療を継続しなければなりません。

維持期は、薬物療法を続け、生活習慣を整えることで、再発を防ぎます。

うつ病の治療法

近年は、医療技術の進歩により、うつ病の治療に有効な治療法がいくつか発見されています。

ここからは、代表的なうつ病の治療法を5つ紹介します。

  • 薬物療法
  • 精神療法
  • 運動療法
  • 家族療法
  • TMS療法

薬物療法

薬物療法は、脳内の神経伝達物質のバランスを調整することで症状の改善を図る治療法です。

主に使用される薬剤には、以下のようなものがあります。

  • 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
  • セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
  • ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)

薬物療法に使われる薬剤は、神経伝達物質の再取り込みを阻害することで、神経細胞間の情報伝達を増強し、抗うつ効果を発揮します。

薬物療法は、症状の軽減や再発防止に効果的ですが、効果が現れるまでに数週間かかることがあります。

また、副作用が現れることもあるため、医師と相談しながら適切な治療を始めましょう。

精神療法

精神療法は、患者の思考や行動のパターンを改善し、症状の軽減を目指す治療法です。

代表的なものとして、思考と行動のパターンを見直し、感情や行動の改善を目指す「認知行動療法(CBT)」や患者の対人関係に焦点を当て、症状の改善を目指す「対人関係療法」などがあります。

精神療法は、薬物療法と併用することで、治療効果の向上や再発防止に寄与します。

運動療法

運動療法は、身体活動を通じて症状の改善を図る治療法です。

とくに、以下のような運動が効果的であるとされています。

  • ウォーキング
  • ジョギング
  • ヨガ
  • 筋力トレーニング

運動療法は、脳内の神経伝達物質のバランスを整え、気分の改善やストレスの軽減に寄与します。

また、運動は睡眠の質向上や体力増進にもつながり、日常生活の質を高める効果があります。

運動療法は、薬物療法や精神療法と併用することで、より効果的な治療が期待できるでしょう。

家族療法

家族療法は、家族間のコミュニケーションや関係性を改善することで、症状の回復を目指す治療法です。

家族メンバーが患者の症状や治療過程を理解し、適切なサポートを提供できるようになることを目的としています。

家族療法では、家族内でのストレスや対立を減らし、患者が安心できる環境を整えることも重要なポイントです。

TMS療法

TMS(経頭蓋磁気刺激)療法は、磁気を用いて脳の特定部位を刺激し、神経活動を調整する治療法です。

とくに、薬物療法に反応しない難治性のうつ病患者に対して効果が期待されています。

TMS療法は、通常、週に数回、数週間にわたり実施されます。

副作用は少なく、治療後すぐに日常生活に戻れるため、TMS療法の利用率は年々高まっています。

うつ病は慢性化することもある

一般的に、うつ病の症状は適切な治療により数ヶ月から1年程度で改善が期待されます。

しかし、うつ病は、慢性化することが少なくありません。

油山病院によるとうつ病患者の20〜30%は、治療が慢性化しています。

うつ病は、治療の遅れや不十分さ、ストレスの多い環境、身体的疾患、心理的要因などです。

うつ病の慢性化を防ぐには、早期の治療開始や薬物療法の継続、心理療法の併用、生活習慣の改善、ストレス管理などが必要です。

うつ病と向き合うときに意識すべきこと

うつ病は、年齢や性別によって差はありますが、ほどんどの人が発症するリスクを抱えています。

うつ病を罹患したとしても、冷静に対処することで、仕事やプライベートへの支障を少なくしたり、回復を早めたりできるでしょう。

ここからは、うつ病と向き合うときに意識すべきことを4つ紹介します。

  • サポートを求める
  • 小さな達成感を積み重ねる
  • 過度なストレスを避ける
  • 生活リズムを整える

サポートを求める

うつ病と向き合う際、サポートを求めることは非常に重要です。

専門家や周囲の人々からの支援を受けることで、適切な治療法や対処法を見つけやすくなり、症状の改善や回復が促進されます。

また、孤独感や不安を軽減し、精神的な安定を保つためにも、他者の理解と支援が欠かせません。

小さな達成感を積み重ねる

うつ病と向き合うためには、小さな達成感を積み重ねることが重要です。

達成感を得ることで、自己肯定感が向上し、無力感や絶望感を軽減できます。

また、日常の些細な目標を達成することで、前向きな気持ちを持ちやすくなり、うつ病の回復が早まるでしょう。

過度なストレスを避ける

うつ病と向き合うためには、過度なストレスを避けましょう。

ストレスは、脳内の神経伝達物質のバランスを乱し、うつ病の症状を悪化させる原因となります。

リラックスできる時間を確保し、無理しないよう心がけることで、回復が早まります。

生活リズムを整える

うつ病と向き合うためには、生活リズムを整えることが重要です。

規則正しい食事や睡眠は、脳や体の健康を支える基本です。

とくに、睡眠の質が改善されることで、気分が安定しやすくなるでしょう。

逆に、不規則な生活は心身に負担をかけ、うつ病の症状を悪化させます。

生活リズムを整えることで、回復を促進し、心身のバランスを保ちましょう。

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今回は、うつ病の症状や治療法について紹介しました。

うつ病の特性を理解することで、自分や周りの人がうつ病を罹患したとしても、迅速かつ適切に対応できます。

どうしても自分の力だけでは解決できない場合は、専門家に協力してもらいましょう。

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