
恋人から「冷たい」、「本気じゃないの?」と言われて、心がざわついた経験はありませんか?
とくに、演技性パーソナリティ障害(HPD:Histrionic Personality Disorder)がある人にとって恋愛はとても大切で、人生の中心になるほど強く感情を動かすテーマです。
しかし、恋人との関係の中で「冷たい」、「軽い」、「本音が見えない」といわれてしまうことが少なくありません。
実は、恋人が冷たいと感じてしまうのは「あなたが本当に冷たい人だから」ではなく、演技性パーソナリティ障害の特徴と恋愛の相互作用によって起こりやすいすれ違いが主な要因です。
本コラムでは、演技性パーソナリティ障害を持つ方が恋人に「冷たい」と言われてしまう理由と、その対策を解説します。
Contents
演技性パーソナリティ障害とは?

演技性パーソナリティ障害(HPD:Histrionic Personality Disorder)とは、注目を集めたい・愛されたいという欲求が強く、感情表現が極端で対人関係が不安定になりやすいパーソナリティ障害です。
アルコールおよび関連疾患に関する全国疫学調査によると、成人アメリカ人の1.84%が演技性パーソナリティー障害を発症しているとされています。
演技性パーソナリティ障害があると、以下のような特徴が見られます。
- 感情表現が劇的で、周囲の注目を引こうとする
- 自分が魅力的に見られたいという願望が強い
- 親密な関係を望む一方で、人との距離感が一定せず表面的になりやすい
- 批判や拒絶に過敏で、承認欲求が強い
- 他人に共感するよりも、自分の感情や欲求を優先しやすい
演技性パーソナリティ障害は、単一の要因だけではなく、以下のような要因が複数組み合わさって発症すると考えられます。
- 遺伝的要因
- 幼少期の環境・養育経験
- 社会・文化的要因
演技性パーソナリティ障害について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
演技性パーソナリティー障害の人が恋人に「冷たい」と言われる理由
演技性パーソナリティー障害があると、恋人に「冷たい」と言われることがあります。
ここからは、演技性パーソナリティー障害の人が恋人に「冷たい」と言われる理由を4つ紹介します。
- 表面的な感情表現に見えてしまう
- 恋人以外の人に気を引こうとしていると見られる
- 「共感」よりも「注目」を優先してしまう
- 感情の起伏が激しい
表面的な感情表現に見えてしまう
演技性パーソナリティー障害の人は、感情表現が豊かである一方で、相手に表面的に見られやすい傾向があります。
恋人と接している時も恋人の反応を意識しながら感情を表現します。
そのため、「心からの感情」というより「見せる感情」と受け取られることも少なくありません。
また、気持ちが変わりやすく、瞬間的に感じたことをそのまま表現するため、一貫性が見えにくくなります。
その結果、恋人は「本音が分からない」と感じ、感情が演じられているように思うことがあります。
恋人以外の人に気を引こうとしていると見られる
演技性パーソナリティー障害の人は、恋人以外の人に気を引こうとしているように見られやすい傾向があります。
演技性パーソナリティー障害の人に多く見られる明るく社交的な振る舞いは、相手に特別な関心を持っているように映ることは少なくありません。
また、会話の中で身振りや表情が豊かになりやすく、親密さを感じさせる印象を与えることもあります。
その結果、恋人から見ると他の人に好意を示しているように誤解されてしまいます。
「共感」よりも「注目」を優先してしまう
演技性パーソナリティー障害の人は、自分がどう見られているかを意識しているため、「共感」よりも「注目」を優先してしまいやすい傾向があります。
また、感情表現が豊かなため、会話の中心になったり話題を引き取ったりすることも少なくありません。
その結果、恋人は自分の話を聞いてもらえないと感じたり、「共感より注目を求めている」と受け取られたりすることがあります。
感情の起伏が激しい
感情の起伏が激しいことも演技性パーソナリティー障害の特性のひとつです。
一例として、他人の言葉や態度に敏感で、気持ちが急に高揚したり、落ち込んだりします。
また、感情を抑えるよりも表に出すことで安心しようとする心理が働くことも少なくありません。
そのため、周囲のささいなできごとや人間関係によって感情が大きく揺れ動いてしまいます。
演技性パーソナリティー障害の人が恋人に「冷たい」と言われたときの対処法

演技性パーソナリティー障害の特性は、工夫を凝らすことで軽減できます。
ここからは、演技性パーソナリティー障害の人が恋人に「冷たい」と言われたときの対処法を4つ紹介します。
- すぐに反論しない
- 自分の特性への理解を深める
- 恋人に共感することを練習する
- 安定した愛情を育む
すぐに反論しない
恋人に「冷たい」と言われたときは、すぐに反論せずに一度受け止めましょう。
恋人は、演技性パーソナリティー障害の人を責めたいわけではありません。
寂しさや不安により、「最近恋人の態度が冷たい」と感じてしまいます。
その瞬間に反論すると、相手の気持ちが否定されたように伝わってしまうでしょう。
また、感情が高ぶった状態では誤解が広がりやすく、話がすれ違う原因になります。
一呼吸おくことで、相手の言葉の背景にある本当の感情を感じ取る余裕をつくりましょう。
自分の特性への理解を深める
恋人に「冷たい」と言われたときは、改めて自分の特性への理解を深めましょう。
特性を理解していないと、相手の指摘を過度に攻撃と受け取ってしまうでしょう。
自分の感情表現の傾向や対人パターンを把握することで、なぜ恋人にそう感じさせたのかを客観的に把握できます。
また、自分の内面を見つめることで、恋人の感じ方との違いにも気づけます。
恋人に共感することを練習する
恋人に「冷たい」と言われたときは、恋人に共感することを意識しましょう。
演技性パーソナリティー障害の人は、感情を表すことが得意な反面、相手の内面に焦点を当てることが苦手です。
また、相手の立場に立つ意識がないと、自分の感情だけが前面に出てしまうでしょう。
恋人の感情を理解しようとする姿勢が伝わることで、気持ちの距離を感じにくくなります。
共感を意識することで、恋人が安心して本音を話せる関係を築きましょう。
安定した愛情を育む
恋人に「冷たい」と言われたときは、安定した愛情を育むことを意識しましょう。
演技性パーソナリティー障害の人は、刺激的で情熱的な関係を求めやすい傾向があります。
しかし、恋愛が落ち着いたときに物足りなさを感じると、恋人に距離を置かれたように受け取られかねません。
安定した愛情を育むことで、感情の波に左右されず関係を続けやすくなります。
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今回は、演技性パーソナリティ障害を持つ方が恋人に「冷たい」と言われてしまう理由と、その対策について解説しました。
恋人に「冷たい」と言われる背景には、あなたの中にある“愛されたい気持ち”が隠れています。
演技性パーソナリティ障害に理解がある人と出会うことで、あなたの感受性や表現力を愛情へとつなげましょう。
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