
適応障害の療養を続けていると、「そろそろ職場に戻らなければ」と考える一方で、「本当に仕事を続けられるだろうか」「また体調を崩したらどうしよう」と不安になることがあります。
職場復帰は、単に休職前の仕事へ戻るだけではありません。
心身の状態を整え、生活リズムを戻し、職場で無理なく働ける環境を準備していくことが求められます。
そこで、本コラムでは適応障害がある人が職場復帰前に準備しておきたいことについて解説します。
本コラムを参考に「早く元通りにならなければ」と焦るのではなく、自分のペースで復帰に向けた準備を進められるようになりましょう。
Contents
適応障害の人が職場復帰するときに陥りやすい失敗

適応障害の人が職場復帰するときは、「早く以前の状態に戻らなければ」という焦りから、かえって体調を崩してしまうことがあります。
そこで、ここからは適応障害の人が職場復帰するときに陥りやすい失敗を4つ紹介します。
- 休職前と同じ働き方に戻そうとする
- 体調が悪くても我慢する
- 必要な配慮を職場に伝えない
- 周囲の反応を気にしすぎる
適応障害について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
休職前と同じ働き方に戻そうとする
復職直後から休職前と同じ働き方を目指してしまうことは、適応障害の方が復職するときによく見られる失敗のひとつです。
休職によって心身が回復していても、いきなり以前と同じ勤務時間や業務量、人間関係に戻ると、大きな負担を感じることがあります。
さらに、休職前の自分と比べてしまい、スムーズに業務を進められないことに対してストレスを感じることもあります。
体調が悪くても我慢する
適応障害を原因とする休職によって迷惑をかけた分を取り戻そうとして、体調が悪くても我慢する方は少なくありません。
「せっかく復職したのだから休んではいけない」と考えて無理すると、疲労やストレスが蓄積し、仕事を続けることが難しくなります。
さらに、無理して仕事を続けると、ストレスが蓄積し、適応障害を再発する恐れもあります。
必要な配慮を職場に伝えない
遠慮して何も伝えないまま働き始めてしまうことも、適応障害により休職していた方によく見られるできごとです。
職場は、本人がどのような負担を感じているのかを必ずしも把握できるとは限りません。
そのため、配慮が必要な状態であることを伝えなければ、以前と同じ働き方を求められる可能性があります。
その結果、ストレスや疲労感が蓄積し、体調が悪化してしまいます。
周囲の反応を気にしすぎる
復職した後に周囲の反応を気にしすぎることも適応障害が回復した方によく見られるできごとです。
「休職していたことをどう思われているだろう」や「迷惑をかけたと思われているかもしれない」と考え続けると、実際の業務以外にも精神的な負担がかかってしまいます。
さらに、職場だけでなく私生活でも人目を気にするようになると、社会復帰自体が難しくなります。
適応障害の人が職場復帰前に準備しておきたいこと

適応障害では、ストレスの原因となった環境や状況から距離を置くことで症状が改善することがあります。
とくに、仕事関連のストレスが原因で適応障害を発症した方にとって、休職は適切な対応といえるでしょう。
その一方で、休職により十分に回復させることと同じくらいスムーズに職場へ復帰することも重要です。
そこで、ここからは適応障害の人が職場復帰前に準備しておきたいことを5つ紹介します。
- 生活リズムを整えておく
- 通勤時間帯に外出することに慣れる
- 復帰後の仕事内容や勤務時間を確認する
- 職場で必要な配慮を整理しておく
- 上司や信頼できる同僚に自分が無理しているときのサインを伝える
生活リズムを整えておく
適応障害の方がスムーズに職場復帰するためには、少しずつ仕事をしていた頃の生活リズムに近づけましょう。
休職中に就寝や起床の時間が大きくずれていると、復職後に朝起きられなかったり、日中に強い眠気や疲労を感じたりします。
まずは毎日できるだけ同じ時間に起きることから始め、朝食を取る、日中に活動する、夜は睡眠時間を確保するなど、無理のない範囲で生活リズムを整えてみてください。
生活リズムを安定させるコツについて知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
通勤時間帯に外出することに慣れる
適応障害の方がスムーズに職場復帰するためには、復帰前に実際の通勤時間帯に合わせて外出してみてください。
休職中は、自宅で過ごす時間が長くなります。
そのため、朝の混雑した電車やバス、人の多い駅などが想像以上の負担になることがあります。
最初は自宅から近い場所まで出かけるところから始め、体調を確認しながら通勤経路を移動してみるなど、少しずつ外出する時間や距離を増やしましょう。
復帰後の仕事内容や勤務時間を確認する
適応障害の方がスムーズに職場復帰するためには、復帰後の仕事内容や勤務時間、勤務日数などをできるだけ具体的に確認しておきましょう。
「復職したら何をするのか」がわからない状態では、仕事に対する不安が大きくなり、必要以上に緊張してしまうことがあります。
復帰初日の業務内容や勤務時間、残業の有無、業務量を増やすタイミングなどについて、上司や人事担当者などに事前に確認しましょう。
また、わからない点は復職前に整理しておきましょう。
職場で必要な配慮を整理しておく
適応障害の方がスムーズに職場復帰するためには、復職後に必要となる配慮をあらかじめ整理し、職場に伝えられるよう準備しておきましょう。
適応障害からの復職では、勤務時間の短縮や残業の制限、業務量の調整、通院への配慮などが必要になることがあります。
まずは「何があると働きやすいか」や「どのような状況だと体調を崩しやすいか」などを書き出してみましょう。
そして、優先順位をつけたうえで、主治医や職場の担当者と相談しながら具体的な配慮について決めておきましょう。
上司や信頼できる同僚に自分が無理しているときのサインを伝える
適応障害の方がスムーズに職場復帰するためには、自分では無理していることに気づきにくい場合に備えて、上司や信頼できる同僚に体調が悪化したときのサインを伝えておきましょう。
復職後は「迷惑をかけたくない」という気持ちから、疲れていても普段通りに振る舞おうとしてしまうことがあります。
「口数が減っているときは疲れがたまっている」や「集中力が落ちているときは休憩が必要」など、自分に現れやすい変化を事前に共有することで、早めに休憩や業務調整を進められるようにしましょう。
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今回は、適応障害がある人が職場復帰前に準備しておきたいことについて解説しました。
適応障害により休職した方にとって、職場復帰はゴールではなく新しい生活のスタートです。
復帰すること自体は大きな一歩であり、「以前と同じように働かなければ」と焦る必要はありません。
自分の能力が落ちたと決めつけるのではなく、環境に身体を慣らしている途中だと考えてみてください。
また、仕事のことばかり考えてしまい、人との交流が後回しになることがあります。
そのようなときは、「少し話してみたい」や「気の合う人とゆっくり交流したい」と思えるタイミングが来たら、自分のペースで人との関係を広げてみるのもひとつの方法です。
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