統合失調症の人が恋愛で気を付けるポイント
2024/05/29/
「統合失調症」は、以前から発症が確認されている精神障害で、今もなお世界中に統合失調症に悩まされている人がいます。
統合失調症が原因で恋愛に対して消極的になっている人も少なくないでしょう。
本稿では、統合失調症の人が恋愛で気を付けるポイントを紹介します。
今回の内容が統合失調症の人が恋愛に対して積極的に向き合うきっかけとなれば幸いです。
Contents
統合失調症とは
NCNP(国立精神・神経医療研究センター:National Center of Neurology and Psychiatry)では、統合失調症について「こころや考えがまとまりづらくなってしまう病気」と定義しています。
統合失調症では、健康な状態ではなかったことが発生する「陽性症状」とあったものが失われる「陰性症状」が見られます。
陽性症状と陰性症状の具体例は、以下のとおりです。
【陽性症状で現れるもの】
・幻覚・幻聴
・被害・注察・関係妄想
【陰性症状で失われるもの】
・欲望
・やる気
・感情
・思考力
上記のような症状が出ると、ネガティブな感情に陥りやすくなったり、対人関係を避けるために閉じこもったりします。
WHO(世界保健機関:World Health Organization)によると、統合失調症の罹患者は世界中で2,400万人、人口の約0.32%が罹患しているとされています。
世界人口の約3.8%が罹患しているうつ病などと比較すると少ないように感じるかもしれませんが、世界的に問題視されている精神障害のひとつです。
統合失調症の発症は青年期後期の場合が多く、男性の方が女性よりも発症時期が速い傾向があります。
統合失調症の種類
統合失調症は、症状によって4つのタイプに分類されます。
1.破瓜(はか)型
2.緊張型
3.妄想型
4.単純型
ここからは、恋愛における各タイプの特徴を紹介します。
パートナーが統合失調症を発症している方は、参考にしてみてください。
破瓜(はか)型
破瓜型は、思春期に発症しやすい統合失調症です。
疲労感や倦怠感などの陰性症状が強く現れるのが特徴です。
陽性症状はあまり見られませんが、症状が深刻になると幻覚や妄想が発生する場合があります。
陰性症状が目立つため、周りからは元気がないだけだと思われることもあり、症状に気付いてもらえないかもしれません。
恋愛においても喜怒哀楽が分かりづらかったり、引きこもりがちになったりするので、パートナーとの関係性の構築が難航します。
緊張型
緊張型は、陰性症状によって感情のコントロールができなくなる統合失調症です。
興奮状態が継続したり極度にテンションが下がったりすることがあります。
感情の起伏が激しいと、急に大声で叫んだり、奇妙な行動を取り始めたりすることがあります。
恋愛においても情緒が不安定になるため、パートナーに警戒されるかもしれません。
妄想型
妄想型は、陽性症状が強い統合失調症です。
統合失調症の罹患者に多く見られるタイプとされています。
中年以降に発症することが多い妄想型では、妄想や幻覚などの症状を引き起こす可能性が高くなります。
恋愛においてもデート中に突然パニック状態になったり、落ち着きがなくなったりするため、パートナーに心配されるかもしれません。
単純型
単純型とは、陰性症状が徐々に進行する統合失調症です。
陰性症状が強く表れるという点から破瓜型に分類されることもありますが、単純型は陰性症状の進行速度が遅い傾向があります。
陽性症状が見られることがあまりないため、差し迫ったできごとや将来に対して過剰に心配する「不安障害」や躁状態とうつ状態が交互に現れる「双極性障害」などと勘違いされることも少なくありません。
症状が軽い状態の時にパートナーと出会うと、上手く心理的距離を縮められるかもしれませんが、症状が進行し、陰性症状が強くなるとパートナーと疎遠になり愛想を尽かされたと勘違いされる可能性もあります。
統合失調症の人が恋愛で気を付けるポイント
「統合失調症のことを気にせずにパートナーを探したい。」
「パートナーに統合失調症のことを理解してもらいたい。」
このように考えている人もいるでしょう。
ここからは、統合失調症の人が恋愛で気を付けるべきポイントを3つ紹介します。
1.統合失調症の症状は本人にしか分からない
2.統合失調症について過度に気遣われる可能性がある
3.パートナーが不満を募らせる可能性がある
統合失調症に罹患している人で、恋愛に興味がある方は参考にしてみてください。
パートナーが統合失調症という方は、こちらもご覧ください。
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統合失調症の症状は本人にしか分からない
統合失調症の程度や罹患する期間は、人によって異なります。
NCNPが管轄している「こころの情報サイト」や厚生労働省が管轄している「e-ヘルスネット」などでも統合失調症にかんする情報を提供していますが、全ての罹患者に当てはまる訳ではありません。
パートナーと長期的に関係性を継続させたい人は、自分の症状についてパートナーに打ち明けましょう。
自分の症状について上手く把握できない方は、家族や友人、専門機関などの協力を仰ぐのもおすすめです。
統合失調症について過度に気遣われる可能性がある
統合失調症についてパートナーから過度に気遣われると、申し訳ない気持ちが強くなります。
また、パートナーの負担も増えるため、パートナーもストレスや疲労が溜まる可能性があります。
自分自身でできることをリストアップし、配慮してほしい範囲を明確にしましょう。
配慮してもらう範囲を決める場合は、一方的に決めるのではなく、パートナーの都合も考慮してください。
パートナーが不満を募らせる可能性がある
パートナーとの付き合いが長くなっても、統合失調症に配慮してもらうことを当然だと思ってはいけません。
パートナーにも都合ややりたいことがあるのにもかかわらず、自分のことを気遣ってくれている事に対して感謝を忘れないようにしましょう。
何かしてもらったら、その都度「ありがとう」と感謝を伝えることが重要ですが、気恥ずかしい人は、SNSや手紙で伝えてあげてください。
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今回は、統合失調症の人が恋愛で気を付けるポイントを紹介しました。
2015年に東京の渋谷区と世田谷区で、自治体が同性カップルを証明したり、宣誓を受け付けたりできるようになるなど、価値観の多様化に基づき、社会が大きく変化してきました。
精神障がい者に対する対応も昔とは異なります。
統合失調症に悩まされた人も自分自身と向き合い、新たな一歩を踏み出しましょう。
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