回避性パーソナリティ障害は、批判や拒絶に対する強い恐れから人との関わりを避けてしまう特性があり、恋愛に対しても消極的になってしまうことがあります。「親密になりたいけど怖い」「自分なんかが好かれるわけがない」といった思いから、一歩を踏み出せずにいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、回避性パーソナリティ障害を持つ方が恋愛に対する不安を和らげ、自分らしく恋愛を楽しむための考え方や実践ポイントを解説します。あなたの恋愛に対する不安を少しでも軽くするヒントが見つかるかもしれません。
Contents
回避性パーソナリティ障害とは
回避性パーソナリティ障害は、他人に否定されたり批判されることへの強い恐れから、対人関係を避けがちになる性格傾向の障害です。
自分に自信がなく、親密な関係を築きたい気持ちはあるものの、拒絶される不安から距離を取ってしまい、孤立しやすくなります。
回避性パーソナリティ障害は、臨床心理学者セオドア・ミロン氏により以下の4つのタイプに分類されています。
- 恐怖症回避型
- 対立回避型
- 過敏回避型
- 自己放棄型
恐怖症回避型
恐怖症回避型回避性パーソナリティ障害(Phobic Avoidant)は、特定の状況や対象に対して強い不安や恐怖を感じる回避性パーソナリティ障害です。
拒絶や批判を極度に恐れ、社会的な場面や人間関係を避ける傾向があります。
批判や拒絶を強く警戒し、孤立することで、日常生活や職場での機能に支障をきたします。
また、自尊心の低さや劣等感もともなうため、他者との交流を望みながらも、恐怖心から関係を築くことが難しくなるでしょう。
対立回避型
対立回避型回避性パーソナリティ障害(Conflicted Avoidant)は、親密な関係を望みつつも、拒絶される不安や自分が傷つくことを恐れる回避性パーソナリティ障害です。
拒絶されることへの恐れや自分が傷つくことを避けることにより、相手との距離を縮めることに葛藤を抱えます。
また、近づきたい気持ちと避けたい気持ちの間で揺れ動き、接近と回避を繰り返すことで、人間関係が不安定になります。
過敏回避型
過敏回避型回避性パーソナリティ障害(Hypersensitive Avoidant)は、他人の言動や評価に対して敏感になり、些細な否定的反応にも深く傷つく回避性パーソナリティ障害です。
批判や拒絶を極度に恐れ、人間関係に対して強い不安を抱きます。
他人からの批判や拒絶を過剰に恐れるため、親密な関係を築くことが難しく、自ら関わりを避ける傾向が強くなります。
自己放棄型
自己放棄型回避性パーソナリティ障害(Self-deserting Avoidant)は、自己評価が極端に低くなる回避性パーソナリティ障害です。
「自分には価値がない」、「人と関わる資格がない」と感じることで、他者との関係を自ら断ち切ろうとします。
人とのつながりを望んでいても、自責感や無価値感に支配され、孤立を選んでしまいます。
回避性パーソナリティ障害の人が恋愛を「怖い」と感じる理由
回避性パーソナリティ障害を持つ人は、パートナーがほしいと感じていても、恋愛に対して恐怖心を抱くことがあります。
ここからは、回避性パーソナリティ障害を持つ人が恋愛に対して恐怖心を抱く理由を4つ紹介します。
- 拒絶や批判への恐れ
- 自己評価の低さ
- 親密な関係を築くことへの恐れ
- 新しい状況や変化への不安
拒絶や批判への恐れ
回避性パーソナリティ障害の人は、過去の経験から拒絶や批判に対して極度に敏感です。
恋愛関係においても「パートナーに嫌われるのではないか」や「自分が傷つくのではないか」など、強い不安を感じます。
対人関係による恐れがあると、相手との距離を縮めることに消極的になります。
また、恋愛への憧れがあっても、一歩踏み出すことが怖く感じられ、関係を避けてしまうでしょう。
自己評価の低さ
回避性パーソナリティ障害の人は、自己評価が極端に低い傾向があります。
そのため、パートナーからの好意を信じられず、恋愛に対して強い不安を抱きます。
また、「どうせ嫌われる」や「関係が壊れる」といったネガティブな思考にとらわれ、恋愛を始めること自体が怖くなることも恋愛に対して恐怖心を抱く要因のひとつです。
親密な関係を築くことへの恐れ
回避性パーソナリティ障害の人は、親密な関係を築くことに対して恐れを感じます。
とくに、いじめや偏見などの障害によるネガティブな経験が、良好な関係を築くことを恐れる主な原因のひとつです。
他者に自分の弱さを見せることに強い不安を抱いているため、恋愛関係が深まることに恐れを感じ、相手との距離を置くことで自分を守ろうとします。
そのため、恋愛に対してネガティブな印象を抱きます。
新しい状況や変化への不安
回避性パーソナリティ障害の人は、新しい状況や変化に対して強い不安を感じる傾向があります。
とくに、恋愛は、予測できない変化をともなうため、新しい環境や変化への恐れが強く表れます。
新しい人との関係を築くことや、感情が変化することに対する恐れから、恋愛を始めることに対して抵抗を感じます。
回避性パーソナリティ障害の人が恋愛を楽しむには?
回避性パーソナリティ障害を持つ人の多くが恋愛に対して苦手意識を持っています。
その一方で、パートナーと親密な関係を築きたいと考えている人も少なくないでしょう。
ここからは、恋愛に対して前向きになっている回避性パーソナリティ障害を持つ人のために、回避性パーソナリティ障害を持つ人が恋愛を楽しむためのポイントを4つ紹介します。
- 自分の強みや過去の成功体験を振り返る
- 小さな行動から始める
- 信頼できる人との関係を築く
- 専門家へ相談する
自分の強みや過去の成功体験を振り返る
回避性パーソナリティ障害を持つ人は、恋愛を始める前に自分の強みや過去の成功体験を振り返りましょう。
自分の強みや過去の成功体験を振り返ることで、自信を取り戻しやすくなります。
また、自分にもポジティブな面があると再認識することで、恋愛への不安が軽減され、パートナーとの関係を前向きに楽しむ余裕が生まれます。
小さな行動から始める
回避性パーソナリティ障害を持つ人がパートナーとの心理的距離を縮めるためには、小さな行動から始めましょう。
回避性パーソナリティ障害を持つ人は、新しい人間関係や変化に強い不安を感じやすいため、大きな一歩はかえってプレッシャーになります。
挨拶や短い会話など、日常の中でできる小さな行動から始めることで、自信を少しずつ積み重ねられるでしょう。
また、小さな成功体験の積み重ねは、恋愛を楽しむ心の余裕につながります。
信頼できる人との関係を築く
回避性パーソナリティ障害を持つ人が恋愛を楽しむためには、信頼できる人との関係を築きましょう。
回避性パーソナリティ障害の人は、拒絶や批判に敏感で対人関係に強い不安を感じやすい傾向があります。
そのため、まずは家族や友人などの信頼できる人との関係を築いてください。
安心できる関係は、心の拠り所となり、自分をありのままに出せるようになります。
また、信頼関係の中で自己肯定感が育まれると、恋愛に対する恐れが和らぎ、楽しむ気持ちが生まれます。
専門家へ相談する
恋愛をはじめとした回避性パーソナリティ障害による悩みを解消するためには、専門家へ相談しましょう。
回避性パーソナリティ障害の人は、恋愛に対して強い不安や恐れを抱きやすく、自力での対処が難しいこともあります。
精神科医やカウンセラーなどの専門家に相談することで、自分の思考や行動パターンを客観的に見つめ直せます。
また、適切なサポートやアドバイスを受けながら、自身のマインドや言動を改善することで、恋愛を前向きに楽しめるようになるでしょう。
回避性パーソナリティ障害のことを相談できる専門家を探している方は、こちらのコラムをご覧ください。
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今回は、回避性パーソナリティ障害を持つ人が恋愛を楽しむためのポイントについて解説しました。
恋愛に挑戦することは、回避性パーソナリティ障害の方にとって社会的孤立の予防になるだけでなく、症状の改善にもつながる可能性があります。
恋愛に対して消極的になっている方も、まずは自己理解を深め、自分のペースで一歩ずつ関係を築いていくことを意識してみてください。
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