反社会性パーソナリティ障害(Antisocial Personality Disorder:ASPD)の特徴のひとつに、共感性が乏しいことがあります。
共感することが苦手なことにより、恋愛をはじめとした人間関係で苦労した方も少なくないでしょう。
本コラムでは、反社会性パーソナリティ障害の人が恋人と理解し合う方法を紹介します。
Contents
反社会性パーソナリティ障害とは?
反社会性パーソナリティ障害(Antisocial Personality Disorder:ASPD)は、パーソナリティ障害のひとつです。
代表的なパーソナリティー障害との違いは、以下のとおりです。
特徴/障害名 | 反社会性パーソナリティ障害 | 境界性パーソナリティ障害 | 回避性パーソナリティ障害 | 自己愛性パーソナリティ障害 |
---|---|---|---|---|
他者との関係 | 他者を操作・利用しやすく、罪悪感が乏しい | 他者への依存と拒絶を繰り返す | 他者との関係を恐れ避ける | 他者からの賞賛や評価を強く求める |
共感性 | 低い(他人の感情に無関心) | 高いが不安定(相手に巻き込まれやすい) | 高いが過敏(拒絶への恐れが強い) | 表面的にはあるが、実際には自己中心的 |
自己認識 | 自分の行動を正当化し、問題と認識しにくい | 自己評価が不安定で、自己否定と理想化を繰り返す | 自己評価が低く、自己否定的 | 誇大な自己像を持ち、自信過剰に見える |
衝動性・感情のコントロール | 非常に高い(衝動的、攻撃的行動が多い) | 非常に高い(感情が激しく不安定) | 低いが、不安が強く慎重に動く | 感情表現は少ないが、批判に強く反応することがある |
人間関係の持続性 | 利用価値がある間は維持、長続きしにくい | 激しい依存や衝突を繰り返し、関係が不安定 | 恐れから関係を避けがちで、持続しにくい | 自分を満たす存在でないと判断すれば切り捨てる |
反社会性パーソナリティ障害を持っていると、持続的かつ広範囲にわたり社会的規範や法律を無視し、他者の権利を侵害します。
反社会性パーソナリティ障害の人には、以下のような特徴があります。
- ルールを守らない
- 平気で噓をつく
- すぐに怒る
- 衝動的に行動する
- 無責任
- 共感性がない
- 反省しない
反社会性パーソナリティ障がいについて詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
反社会性パーソナリティ障害の人は共感することが苦手な理由
反社会性パーソナリティ障害の人は、共感することが苦手です。
そのため、好意を寄せている相手との関係をうまく構築できないことがあります。
ここからは、反社会性パーソナリティ障害の人が共感することが苦手な理由を3つ紹介します。
- 他人の気持ちに関心を持ちにくい
- 罪悪感や良心の痛みを感じにくい
- 感情を読み取る力が弱い
他人の気持ちに関心を持ちにくい
反社会性パーソナリティ障害の人は、自分の欲求や目的を優先する傾向が強く、他人の気持ちに関心を向けることが少ない傾向があります。
また、罪悪感や良心の働きが弱いため、相手の感情に気づいてもうまく共感できません。
そのため、思いやりのある行動へ苦手意識を持っています。
罪悪感や良心の痛みを感じにくい
反社会性パーソナリティ障害の人は、幼少期の環境や虐待などの影響で、罪悪感や良心が育ちにくいまま成長してしまうことがあります。
そのようなトラウマにより、共感性や道徳的判断に関わる脳の働きに偏りが生じることも少なくありません。
そのため、他人を傷つけても罪悪感を感じにくくなります。
感情を読み取る力が弱い
反社会性パーソナリティ障害の人は、他人の表情や言動から感情を読み取る力が弱い傾向があります。
相手の気持ちを察するのが苦手なのは、共感性の低さや、他者への関心の乏しさが背景にあると考えられています。
また、脳の感情処理に関わる部分の働きが不十分なことにより、相手の気持ちを想像できないことも共感性がない原因のひとつです。
反社会性パーソナリティ障害の人が恋人と理解し合う方法
ここからは、反社会性パーソナリティ障害の人が恋人と理解し合う方法を5つ紹介します。
- 自己理解を深める
- ルールを明確にする
- シンプルなコミュニケーションを心掛ける
- 自分のペースで関係を構築する
- 専門家のサポートを受ける
自己理解を深める
恋人と理解し合うためには、自己理解を深めましょう。
反社会性パーソナリティ障害の人が自己理解を深めることで、自分の感情や行動の特徴を把握でき、無意識に相手を傷つけるリスクを減らせます。
また、自分に合った対処法を見つけやすくなり、恋人との誤解や衝突を防げます。
ルールを明確にする
恋人と理解し合うためには、恋人とのルールを明確にしましょう。
反社会性パーソナリティ障害の人は、ルールや境界があいまいだとトラブルが起きやすくなります。
恋人と明確なルールを決めることで、誤解や不信感を減らし、お互いに安心して関係を続けやすくなります。
シンプルなコミュニケーションを心掛ける
恋人と理解し合うためには、シンプルなコミュニケーションを心がけましょう。
反社会性パーソナリティ障害の人は、あいまいな表現や複雑な感情の読み取りが苦手です。
シンプルで具体的なコミュニケーションをこころがけることで、相手の気持ちや自分の意図が伝わりやすくなり、スムーズに信頼関係を構築できます。
自分のペースで関係を構築する
恋人と理解し合うためには、自分のペースで信頼関係を構築しましょう。
反社会性パーソナリティ障害の人は、感情の変動や対人関係に対して苦手意識があります。
無理に急ぐと、ストレスや誤解が生じてしまうでしょう。
自分のペースで少しずつ関係を築くことで、恋人との信頼や理解が深まり、恋愛関係を長続きしやすくなります。
専門家のサポートを受ける
恋人との関係について当事者だけで解決できない場合は、専門家のサポートを受けましょう。
反社会性パーソナリティ障害の人は、自分の感情や行動のコントロールが苦手です。
カウンセラーや精神科医などの専門家のサポートを受けることで、問題の理解や対処法を学べます。
また専門家からのアドバイスにより、恋人とのコミュニケーションや信頼関係を改善できます。
反社会性パーソナリティ障害について相談できる専門機関を探している方は、こちらのコラムをご覧ください。
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今回は、反社会性パーソナリティ障害の人が恋人と理解し合う方法を解説しました。
反社会性パーソナリティ障害を持つ人は、恋愛だけでなく人間関係全般でトラウマを抱えています。
そのため、恋愛に対して積極的になれない方も少なくないでしょう。
しかし、現代では障害に対する偏見や誤解が減っているため、以前よりも恋愛のチャンスは増えています。
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