回避性パーソナリティ障がいとは?
2024/10/03/
回避性パーソナリティ障がいは、考え方や行動パターンが極端で、生活や対人関係に支障をきたす「パーソナリティ障がい」のひとつです。
現在も世界各国で確認されている障がいであるため、早急な対策が求められています。
本記事では、回避性パーソナリティ障がいの原因や恋愛における特徴などを紹介します。
Contents
回避性パーソナリティ障がいとは
回避性パーソナリティ障がい(APD:Avoidant Personality Disorder)とは、社会的な状況や他者との関係に対して極端な不安や恐れを感じ、人付き合いを避けたくなる精神障がいです。
自己評価が低く、他者からの否定や批判を恐れるため、積極的に意見を述べたり、新しい人間関係を築いたりすることをためらいます。
その一方で、他者からの承認や愛情を強く望んでいます。
回避性パーソナリティ障がいは、特に青年期から成人初期にかけて顕著になり、社会的・職業的な機能にも悪影響を及ぼします。
社交不安障がいとの違い
社交不安障がい(社会不安障がい)とは、人前で注目されることや恥ずかしい思いをすることへの恐怖から、人との会話や大勢の人が集まる場で強い苦痛を感じる不安障がいです。
社交不安障がいによって感じる恐怖は、生活に支障をきたすほど強く、外出や人と会うことを避ける行動につながることがあります。
不安障がいについて知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
回避性パーソナリティ障がいと社交不安障がいの主な違いは、症状の持続性と広がりです。
社交不安障がいは、特定の場面や状況に対して強い不安を感じる精神障がいです。
具体的には、プレゼンテーションや人前で話すといった場面での緊張が強く、日常生活に支障をきたすことがあります。
なお、症状は特定の状況に限定されており、親しい人との交流には問題ありません。
一方、回避性パーソナリティ障がいは、生活全般にわたって人付き合いを避ける傾向があり、他者との関係全般に強い不安や劣等感を抱いています。
このため、仕事や対人関係などのあらゆる場面で回避行動を取ります。
また、社交不安障がいは「感情」の不安に焦点が当たるのに対し、回避性パーソナリティ障がいは「行動」の回避が中心です。
愛着障がいとの違い
愛着障がいとは、養育者との愛着が適切に形成されないことで、情緒や対人関係に問題が生じ、社会適応が困難になる精神障がいです。
「反応性アタッチメント障がい」と「脱抑制型対人交流障がい」の2種類があり、それぞれ対人関係において過度の警戒や距離感の問題を引き起こします。
回避性パーソナリティ障がいと愛着障がいは、障がいの背景や症状が異なります。
回避性パーソナリティ障がいは、他者からの拒絶や批判を極度に恐れ、その結果、対人関係や社会的活動を避けてしまう状態です。
自己評価の低さや批判に対して過敏で、自己を他者よりも劣っていると感じ、新しいことに挑戦することを避けます。
そのため、社会的活動に対する回避行動が強くなり、生活や職場での人間関係に支障をきたすでしょう。
一方で、愛着障がい、とくに回避性愛着障がいは、幼少期の親との関係によって形成される愛着スタイルに起因する障がいです。
他者との親密な関係を求めながらも、深い関わりを避ける傾向があり、心を開くことや感情表現を苦手としています。
愛着障がいは、親からの過保護やネグレクトといった育児環境が原因とされており、相手から見捨てられる恐怖や支配される不安が根底にあります。
回避性パーソナリティ障がいの原因
回避性パーソナリティ障がいの原因は、主に遺伝的要素、成育環境、つらい体験や社会の影響の3つに分けられます。
遺伝的要素として、抑制気質(物事を避けたがる傾向)や不安気質(不安になりやすい性格)が影響し、これらは親の遺伝や養育態度に強く影響されることがわかっています。
成育環境は、否定的な自己評価や回避行動を助長する育て方が主な要因です。
具体的には、過保護や過干渉、罰を与えられる環境で育つと、子供は失敗を恐れ回避行動を取るようになります。
また、いじめなどのトラウマ体験や社会の評価を重視する日本文化も、回避性パーソナリティ障がいの発症に影響します。
現代の情報社会においては、SNSなどで他者からの評価にさらされやすく、これが原因で回避的な傾向が強まるでしょう。
恋愛における回避性パーソナリティ障がいの特徴
回避性パーソナリティ障がいを持つと自分に価値がないと感じるため、恋愛においても自分をさらけ出すことが難しくなります。
また、拒絶されることを何よりも恐れ、「自分はつまらない人間だ」、「相手に飽きられる」といった否定的な思考に陥るでしょう。
さらに、他者の言葉や態度に過剰に反応し、些細なことでも深く傷つきます。
このような心理的背景から、自分の気持ちを表現することを避け、恋愛に消極的になる傾向があります。
他人との関係が発展するのを避けるため、恋愛感情があっても行動に移せず、結果として恋愛とは無縁となってしまうのです。
他のパーソナリティ障がいの特徴について知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
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今回は、回避性パーソナリティ障がいの原因や恋愛における特徴などを紹介しました。
回避性パーソナリティ障がいの原因や特徴を理解することは、自己認識を深めることにつながります。
これにより、効果的な対処法やサポートを見つけ、自分の症状と向き合い、生活の質を改善できるでしょう。
近年は、ウェブサイトやSNSなどで気軽に情報を入手できますが、ウェブサイトやSNSには、誤情報が混じっている可能性があります。
複数の情報源を比較し、正しい情報を精査できるようになりましょう。
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