恋愛では、多くの人のテンションが上がります。
気分が高揚するとストレスが軽減し、リフレッシュできるため、いい影響を及ぼすといえるでしょう。
しかし、躁状態とうつ状態が交互に来る双極性障害を持つ人は、恋愛中のハイ状態にこそ注意しなければなりません。
本コラムでは、双極性障害の人が恋愛中に感情をコントロールする方法について解説します。
Contents
双極性障害とは?
双極性障害とは、以上に気分が高揚する「躁状態」と激しく落ち込む「うつ状態」を交互に繰り返す精神障害です。
国立精神・神経医療センター 精神保健研究所によると、双極性障害の有病率は、0.4〜0.7%とされています。
双極性障害は、症状の度合いなどにより「I型」と「II型」に分類されます。
双極性障害I型
双極性障害I型は、躁状態が明確に現れるタイプの双極性障害です。
気分が異常に高揚し、自信過剰・多弁・衝動的な行動などが顕著に見られます。
双極性障害I型は日常生活に支障をきたすほど症状が顕著に表れるため、入院が必要になることも少なくありません。
さらに、うつ状態も併発することが多く、気分の波が大きいため、継続的な治療とサポートも必要です。
双極性障害II型
双極性障害II型は、軽躁状態とうつ状態を繰り返すタイプの双極性障害です。
双極性障害I型とは異なり、躁状態ほどの強い高揚は見られません。
しかし、双極性障害I型同様、気分が少し高ぶったり、活動的になったりします。
その一方で、うつ状態は深く長引く傾向があり、日常生活に強い影響を及ぼします。
また、軽躁状態が見逃されやすく、うつ病と誤診されることもあるため、正式な診断と適切な治療が求められます。
恋愛中にハイになりすぎてはいけない理由
気分が高揚することは、一見いいことのように思えるでしょう。
しかし、恋愛においてテンションがハイになりすぎることは、注意しなければならない状態です。
ここからは、恋愛中にハイになりすぎてはいけない理由を3つ紹介します。
- 冷静に判断できなくなる
- 依存性が増す
- 感情の起伏によるストレスが大きくなる
冷静に判断できなくなる
恋愛中にハイになりすぎると、物事を客観的に見る力が弱まり、冷静な判断が難しくなります。
とくに、双極性障害の躁状態では、過度に気分が高揚することで、自信過剰になったり、パートナーとの関係を過度に理想化してしまったりします。
その結果、本来であれば慎重に進めるべき場面でも勢いに任せた行動を取り、後から後悔することになりかねません。
依存性が増す
恋愛中にハイになりすぎると、パートナーに対する執着や依存心が強まりやすくなります。
統合失調症の躁状態では、自己評価が過度に高くなるため、
「私にはこの人しかいない。」
「あの人と今すぐにでも結婚したい。」
といった極端な思考に偏りやすくなります。
その結果、自分の感情を優先しすぎてパートナーのペースを無視するだけでなく、精神的に依存する傾向が強まります。
感情の起伏によるストレスが大きくなる
恋愛中にハイになりすぎると、感情の波が激しくなり、心身に大きなストレスがかかります。
とくに、双極性障害の躁状態では、気分が一気に高揚する一方で、その後にくる反動として深い落ち込みが訪れやすくなります。
この急激な感情の変化に自分自身がついていけず、関係にも不安定さが生まれることは少なくありません。
感情をコントロールするためにやるべきこと
双極性障害の人がパートナーと良好な関係を育むためには、意識的に感情をコントロールする必要があります。
ここからは、双極性障害の人が感情をコントロールするためにやるべきことを5つ紹介します。
- 自分の感情の波を記録する
- すぐに行動しない
- ひとりで抱え込まない
- 生活リズムを整える
- 自問自答する時間をつくる
今回紹介したもの以外のセルフケア方法を知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
自分の感情の波を記録する
感情をコントロールするためには、自分の感情の波を日記やメモ帳などへ記録する習慣をつけましょう。
自分の感情を記録し続けることで、気分の変化やパターンに早く気づき、対処がしやすくなります。
また、具体的なデータがあると、医師やカウンセラーから適切な治療やアドバイスを受けやすくなります。
感情の変化を気軽にまとめられるスマホアプリなども誕生しているので、自分に合った方法で記録しましょう。
すぐに行動しない
感情をコントロールするためには、強い気持ちが湧いたときすぐに行動しないよう心がけましょう。
衝動的な行動は、後で後悔する恐れがあります。
また、関係性を悪化させる可能性も少なくありません。
衝動的に動きそうになったとしても、しばらく時間を置き、より適切な判断や対処ができる体制を整えましょう。
ひとりで抱え込まない
感情のコントロールについて悩んでいたとしても、ひとりで抱え込まないようにしましょう。
家族や友人など、信頼できる人に悩みを打ち明けることで、自分では気づけない視点や助言を得られ、心の負担が軽くなります。
また、専門家のサポートを受けることで、感情の波を安定させやすくなり、無理なく日常生活を送れます。
双極性障害について相談できる人が周りにいない方は、こちらのコラムをご覧ください。
生活リズムを整える
感情をコントロールするためには、生活リズムを整えましょう。
睡眠不足や不規則な生活は、気分の変動を激しくさせ、躁状態とうつ状態を繰り返す頻度を高めます。
一定の生活リズムを保つことで、心身の安定を促し、感情の乱れを予防しやすくなります。
生活リズムを整える方法を知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
自問自答する時間をつくる
感情をコントロールするためには、自分の気持ちを見つめ直す時間を持ちましょう。
具体的には、以下のような質問を自分自身に投げかけてみてください。
双極性障害の人がやるべき自問自答の例
- 今はどんな気分?
- 今の気分はどのくらい続いている?
- 自分の感情に振り回されて衝動的な行動を取らなかったか?
- パートナーが同じことをしたらどう感じるだろうか?
- この行動は後で後悔しないだろうか?
自問自答することで、今の自分の状態や感情の動きを客観的に理解しやすくなります。
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今回は、双極性障害の人が恋愛中に感情をコントロールする方法について解説しました。
双極性障害の人でも恋愛はできます。
むしろ、自身の障害のことを考慮しながら丁寧に恋愛へ向き合えるため、パートナーとの恋愛関係が深まりやすいともいえるでしょう。
双極性障害が原因で恋愛に対して前向きになれない方は、専門家や信頼できる方にサポートしてもらいつつ、パートナーと健やかな関係を育みましょう。
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