コラム

境界性パーソナリティ障害と共依存の関係を見直すには?

2025/07/30/

境界性パーソナリティ障害(BPD:Borderline Personality Disorder)とは、感情や人間関係が極端に不安定になる精神障害です。

境界性パーソナリティ障害により人間関係に不安を感じたり、感情の起伏が激しくなったりすると、共依存を引き起こすことがあります。

本コラムでは、境界性パーソナリティ障害の人が共依存を解消するためにやるべきことを解説します。

境界性パーソナリティ障害とは?

境界性パーソナリティ障害(BPD:Borderline Personality Disorder)とは、不安定な感情や対人関係、自己肯定感などに影響を及ぼすパーソナリティ障害です。

感情の浮き沈みが激しく、対人関係での理想化と拒絶が極端に入れ替わる傾向があります。

また、人から見捨てられることへの強い恐怖から、衝動的な行動を取ることもあります。

境界性パーソナリティ障害の主な原因は、以下のとおりです。

  • 幼少期の虐待
  • 親との愛着関係の不安定さ
  • 脳の感情制御に関わる部位の機能異常
  • セロトニンなどの神経伝達物質の働きの異常
  • 感受性が強く刺激に敏感な性格

アメリカ精神医学会(APA:American Psychological Association)によると、境界性パーソナリティ障害は、10代後半から20代前半にかけて発症しやすいとされています。

境界性パーソナリティ障害について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

共依存とは?

共依存とは、自分の幸福や価値を他人に過度に委ねてしまう関係性のことです。

相手を支えることに生きがいを感じ、自分自身のニーズや感情を後回しにしてしまいます。

その結果、相手に依存されることで自分の存在意義を確認するという、ゆがんだ関係が生まれます。

また、「助ける側」と「助けられる側」が固定化され、互いに自立できなくなるケースも少なくありません。

共依存は、一見すると愛情深い関係に見えることもありますが、長期的には双方にとって苦しさをもたらします。

境界性パーソナリティ障害の人が共依存を引き起こしやすい理由

境界性パーソナリティ障害があると、共依存を引き起こしやすいとされています。

ここからは、境界性パーソナリティ障害の人が共依存を引き起こしやすい理由を4つ紹介します。

  • 人から見捨てられることへの強い恐怖心がある
  • 他者との関係に過剰な期待を抱いている
  • 自分の存在価値を見失いやすい
  • 感情のコントロールが苦手

人から見捨てられることへの強い恐怖心がある

境界性パーソナリティ障害の人が共依存を引き起こしやすい要因のひとつは、人から見捨てられることへの強い恐怖心です。

境界性パーソナリティ障害の恐怖は、日常的に不安感を生み出すため、人との関係を断つことへの抵抗が強くなります。

その結果、相手に過剰に尽くしたり、相手の気分に過敏に反応したりするようになります。

自己犠牲的な言動を繰り返すことで、相手から離れられない状態が続くことが、共依存関係の形成を強く後押ししてしまうのです。

他者との関係に過剰な期待を抱いている

境界性パーソナリティ障害の人が共依存を引き起こしやすい要因のひとつは、他者との関係に過剰な期待を抱くことです。

境界性パーソナリティ障害があると、この人だけが自分を満たしてくれるという極端な思い込みが生まれやすくなります。

その結果、相手に依存しすぎて自分の感情や行動を相手中心に決めてしまいます。

また、理想化と失望を繰り返すことで、関係が不安定になることも珍しくありません。

相手への期待が裏切られたとき、感情が激しく揺れ、共依存的な言動に拍車がかかります。

自分の存在価値を見失いやすい

自分の存在価値を見失いやすいことも境界性パーソナリティ障害の人が共依存を引き起こしやすい要因のひとつです。

境界性パーソナリティ障害があると、自己像が不安定になり、自分が何者かがわからなくなることがあります。

そのため、他者との関係性の中でしか自分を確認できなくなります。

また、誰かに必要とされていなければ、自分の価値がないと感じ、自分を犠牲にしてでも相手に尽くそうとすることも少なくありません。

他人の評価や反応に依存しすぎると、自分の感情すらわからなくなることもあります。

感情のコントロールが苦手

感情のコントロールが苦手なことも境界性パーソナリティ障害の人が共依存を引き起こしやすい要因のひとつです。

境界性パーソナリティ障害があると、些細な出来事でも強い不安や怒り、孤独感に圧倒されることがあります。

その激しい感情を和らげるために、特定の相手に過剰に依存してしまいす。

また、相手がそばにいないと、感情が不安定になり、自分を保てなくなることも少なくありません。

その結果、相手との関係を必要以上に深く求め、手放すことが怖くなります。

境界性パーソナリティ障害の人が共依存の関係を見直す方法

共依存の関係は、内面や行動パターンを見直すことで改善できます。

ここからは、境界性パーソナリティ障害の人が共依存の関係を見直す方法を4つ紹介します。

  • 人との関係性を客観視する
  • 自分の感情を素直に受け止める
  • 人間関係に対する正しい知識を身につける
  • 一人の時間を大切にする

人との関係性を客観視する

境界性パーソナリティ障害の人が共依存の関係を見直すためには、人との関係性を客観視するようにしましょう。

自分の感情や行動が相手中心になっていないかを冷静に振り返ることで、依存の構造に気づきやすくなります。

また、相手のためであると思っていた行動が、実は自分の不安を埋めるためだったと理解できる場合もあります。

相手との関係を一歩引いた視点で見つめ直すことで、自分を大切にする感覚が少しずつ取り戻しましょう。

自分の感情を素直に受け止める

境界性パーソナリティ障害の人が共依存の関係を見直すためには、自分の感情を素直に受け止めるようにしましょう。

怒りや不安、寂しさといった感情を否定せずに認めることで、自分の本音に気づけます。

また、感情を押し込めたり、無理に正当化すると、相手への過剰な依存につながりやすくなります。

感情を受け止められるようになると、他人に満たしてもらう必要性が薄れ、精神状態が安定するでしょう。

人間関係に対する正しい知識を身につける

境界性パーソナリティ障害の人が共依存の関係を見直すためには、人間関係に対する正しい知識を身につけましょう。

健全な関係は、相手をコントロールすることでも犠牲でもありません。

尊重と信頼の上に成り立ちます。

誤った関係性のイメージを持ち続けていると、無意識のうちに依存的な言動を繰り返しかねません。

正しい知識を得ることで、自分と相手の境界線を理解できるため、人間関係で悩みにくくなります。

障害がある方との接し方について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

一人の時間を大切にする

境界性パーソナリティ障害の人が共依存の関係を見直すためには、一人の時間を大切に過ごすようにしましょう。

一人で過ごす時間は、自分を安心させる力を育てる練習の場でもあります。

「寂しさ=悪いこと」と捉えず、自分との関係を築く貴重な時間と考えてみてください。

誰かに満たしてもらうのではなく、自分で自分を落ち着かせることで、感情をコントロールする力が身につきます。

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今回は、境界性パーソナリティ障害の人が共依存を解消するためにやるべきことを解説しました。

境界性パーソナリティ障害と共依存の関係を理解することは、境界性パーソナリティ障害と共依存の関係を見直す第一歩です。

パートナーとの距離感に対して真摯に向き合うことが関係性の健全化につながります。

パートナーのためにも自分自身のことを見失わないようにしましょう。

また、境界性パーソナリティー障害と向き合うためには、パートナーからも理解を得なければなりません。

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