
恋人と一緒に過ごしているときに、突然パニック発作が起きてしまう——。
そんな状況を想像しただけで、不安になる方は多いのではないでしょうか。
パニック障害を持つ人にとって「大切な人に迷惑をかけてしまうかもしれない」、「怖がられたらどうしよう」といった心配は、恋愛における大きなストレスのひとつです。
本コラムでは、恋人との関係を深めながら、安心して一緒に過ごすための「伝え方」と「備え方」を、パニック障害を持つ方の視点で解説します。
Contents
パニック障害とは?
パニック障害とは、理由もなく激しい不安や恐怖が襲ってくる「パニック発作」を繰り返す精神障がいです。
国立精神・神経医療研究センターによると、パニック障害の生涯有病率は約0.57%、パニック発作の生涯有病率は約13%とされています。
パニック障害の主な原因は、以下のとおりです。
- 生物学的要因(神経伝達物質のバランスが乱れるなど)
- 心理的要因(過度のストレスやトラウマ、過労、睡眠不足など)
- 環境的要因(職場・家庭・人間関係などのストレス)
パニック発作は数分〜30分ほどで自然におさまりますが、以下のような症状が起こることで、体や心に強い負担を感じます。
- 息ができない、息苦しい
- 心臓が激しくドキドキする(動悸)
- 胸の痛み、圧迫感
- めまい
- ふらつき
- 手足のしびれ、震え
- 吐き気
- 冷や汗
- 「このまま死んでしまうかもしれない」という強い恐怖
パニック発作の症状は、一見すると心臓病や呼吸器の異常のように感じられるでしょう。
そのため、初めて発作を経験した人の多くが「救急車を呼ばなきゃ」と思うほどの強い恐怖を感じます。
近年では、パニック障害には以下のような治療が効果的とされています。
- 心理教育
- 認知行動療法
- 薬物療法(SSRIや抗不安薬など)
パニック障害について知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
パニック発作が起きたことを恋人に話すときの「伝え方」
パニック発作と向き合うためには、恋人にパニック発作のことを理解してもらうことが求められます。
ここからは、パニック発作が起きたことを恋人に話すときのポイントを5つ紹介します。
- 短い言葉で伝える
- 落ち着いて話す
- 命に別状があるわけではないことを伝える
- 「お願い」ではなく「共有」のスタンスで話す
- 恋人の反応に焦らない
短い言葉で伝える
パニック発作が起きたことを恋人に話すときは、短い言葉で伝えましょう。
一例として、「今、少し苦しい」「発作かも」といった短いフレーズを使ってみてください。
発作の最中は呼吸が浅くなり、長時間話すと余計に苦しくなってしまいます。
シンプルな言葉を使うことで、自分の状態を無理なく伝えられるでしょう。
また、恋人も状況をすぐに理解し、適切に行動しやすくなります。
落ち着いて話す
パニック発作が起きたことを恋人に話すときは、落ち着いて伝えましょう。
感情が高ぶったままだと、相手も不安を感じてしまうでしょう。
落ち着いた声で話すことで、あなた自身の安心感も少しずつ戻ります。
また、冷静に伝えることで、恋人が正確に状況を理解しやすくなります。
命に別状があるわけではないことを伝える
パニック発作が起きたことを恋人に話すときは、命に別状はないことを伝えましょう。
発作の様子はとても苦しそうに見えるため、恋人が強い恐怖や混乱を感じることがあります。
「大丈夫」であることを伝えると、恋人の不安を和らげられます。
また、恋人がパニック障害について正しく理解していると、次に発作が起きたときも落ち着いて対応してもらえるでしょう。
パニック障害について自分の言葉で上手く伝える自身がない方は、専門家に協力を仰いでください。
「お願い」ではなく「共有」のスタンスで話す
パニック発作が起きたことを恋人に話すときは、「お願い」ではなく「共有」の気持ちで伝えましょう。
「助けてほしい」というように頼むと、恋人に負担を感じさせてしまうことがあります。
一方で、「一緒に理解していきたい」という姿勢は、対等な関係を築くきっかけになります。
共有のスタンスで話すことで、自然に寄り添いやすい関係性を育みましょう。
恋人の反応に焦らない
パニック発作が起きたことを恋人に話すときは、恋人の反応に焦らないようにしましょう。
恋人は、パニック障害があるという話に驚いたり、どう受け止めていいかわからなくなったりすることがあります。
恋人の反応は、あなたを拒否しているわけではありません。
初めて聞く内容に戸惑うのは自然なことです。
時間をかけて少しずつ理解してもらうことで、信頼関係は確実に深めましょう。
パニック発作が起こるまえにやるべき「備え方」

パニック障害があると、「恋人といるときに発作が起きたらどうしよう」と不安に感じることがあります。
しかし、発作への備えを一緒にしておくことで、その不安を大きく減らせます。
ここでは、安心して恋人と過ごすためにできる実践的な準備方法を3つ紹介します。
- 恋人にパニック障害があることを伝えておく
- 発作が来たときの行動を決めておく
- 安心グッズを持ち歩く
恋人にパニック障害があることを伝えておく
パニック発作が起こる前に、パニック障害のことを恋人へ伝えておきましょう。
突然の発作に恋人が驚いてしまうと、冷静な対応が難しくなることがあります。
事前に話しておくことで、恋人も正しい知識を持って支えやすくなります。
また、あなた自身も「理解してくれている人がいる」という安心感を得られます。
発作が来たときの行動を決めておく
パニック発作が起こる前に、発作が来たときの行動を事前に決めておきましょう。
あらかじめ行動の流れを共有しておくことで、恋人も落ち着いてサポートできます。
また、事前に準備することで、不安を減らし、発作の影響を最小限に抑えられます。
安心グッズを持ち歩く
パニック発作が起きたことを恋人に話すときは、安心グッズを準備しておきましょう。
一例として、アロマや深呼吸用の道具、音楽など、自分に合ったものを選ぶと効果的です。
発作が起きたときに手元にあるだけで、気持ちを落ち着けやすくなります。
また、事前に準備しておくことで、不安や緊張を少しずつ軽減できます。
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今回は、パニック障害の人が安心して恋人と過ごすためのポイントについて解説しました。
パニック障害を持っていても、恋愛をあきらめる必要はありません。
むしろ、あなたが自分の症状を理解し、恋人と共有することで、関係はより信頼に満ちたものになります。
パニック障害と向き合いながら、少しずつ「安心できる恋愛」を育みましょう。
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