コラム

適応障害の人が「甘え」と思われやすい理由と正しい理解のしかた

2026/08/05/

「仕事をお休みするのは甘えではないのか?」

「仕事が辛くても、気持ちの持ちようで何とかなるのではないか?」

適応障害と診断された方のなかには、このような言葉をかけられて傷ついたという方も少なくありません。

しかし、適応障害は本人の努力不足や甘えが原因で起こるものではなく、強いストレスによって心と体にさまざまな症状が現れる精神障がいです。

一方で、外見からは症状がわかりにくく、元気そうに見える日もあるため、周囲から誤解されることもあります。

そこで、本コラムでは適応障害の人が「甘え」と思われやすい理由や、誤解を受けたときの考え方について解説します。

適応障害の人が「甘え」と思われやすい理由

適応障害とは、仕事や学校、家庭、人間関係などの特定のストレスが原因となり、心や体にさまざまな不調が現れ、日常生活や社会生活に支障をきたす精神障がいです。

気分の落ち込みや不安、イライラ、集中力の低下といった精神的な症状だけでなく、不眠や頭痛、動悸、食欲不振、倦怠感などの身体症状が現れることもあります。

そんな適応障害があると、周囲の人から甘えていると思われることがあります。

ここからは、適応障害の人が「甘え」と思われやすい理由を3つ紹介します。

  • 外見で症状が判断できない
  • 感情の起伏が激しい
  • 適応障害の認知度があまり高くない

外見で症状が判断できない

適応障害の方は、周囲から「本当に体調が悪いのだろうか」と誤解されることは珍しくありません。

適応障害があると、不安や抑うつ、動悸、不眠、吐き気などの症状が現れます。

しかし、このような症状は骨折やけがのように目で見て判断できません。

そのため、「元気そうなのに休んでいる」、「見た目は普通だから甘えているだけではないか」と受け取られてしまうことがあります。

感情の起伏が激しい

適応障害の方の中には、環境によって気分や体調が大きく変化し、「感情の起伏が激しい」と思われる方も少なくありません。

適応障害の人は、ストレスの原因となる場所では強い不安や落ち込みが現れる一方で、安心できる環境では笑顔で過ごせたり、趣味を楽しめたりします。

このような変化だけを見られることで、「元気なときもあるなら大丈夫なのでは」、「気分次第で行動している」と誤解されてしまいます。

感情の起伏が激しいと感じたときは、こちらのコラムをご覧ください。

適応障害の認知度があまり高くない

インターネットの普及などにより適応障害は以前より知られるようになったものの、病気の特徴や症状について正しく理解している人はまだ多くありません。

適応障害は、ストレスが原因で心身に不調が現れる精神障がいです。

しかし、適応障害のことを知っている方の中には「気持ちの持ちようで改善する」、「根性があれば乗り越えられる」というような誤解を持っている方もいます。

これにより、病気ではなく本人の努力不足や意思の弱さが原因だと考えられ、「甘えているだけ」と受け取られてしまいます。

適応障害への理解を深めたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

適応障害の人が「甘え」と思われときの考え方

周囲の人から心無いことを言われてしまうと、「やっぱり自分が悪いのかな」と感じてしまうことも少なくありません。

そのように自己肯定感が下がることで、適応障害の症状が悪化することもあります。

そこで、ここからは適応障害の人が「甘え」と思われたときに大切にしてほしい考え方を3つ紹介します。

  • 理解されないことは適応障害を否定されることではない
  • 休養を取ることは逃げではない
  • すべての人に理解してもらう必要はない

理解されないことは適応障害を否定されることではない

適応障害のことを周囲に理解されなくても、自分のつらさまで否定されたと考えすぎないようにしましょう。

適応障害は外見では症状が伝わりにくく、経験したことがない人には苦しさを十分に理解することが難しい精神障がいです。

そのため、「理解されないこと」と「病気ではないこと」は別であると考えつつ、医師の診断や自分の心身の状態を大切にしにしましょう。

休養を取ることは逃げではない

適応障害を回復するために十分な休養を取ることは、決して逃げではありません。

適応障害はストレスが積み重なった結果として発症することが多く、無理を続けるほど症状が悪化したり、回復までに時間がかかったりする恐れがあります。

罪悪感から無理に頑張り続けるのではなく、医師の指示に従って休養を確保し、心と体の回復を最優先にしましょう。

すべての人に理解してもらう必要はない

適応障害について、すべての人に理解してもらう必要はありません。

適応障害は、丁寧に説明しても、価値観や知識の違いから十分に理解してもらえないことがあります。

理解してもらえない人に対して頑張って説明しようとしても、そのたびに気持ちが疲れてしまいます。

家族や友人、パートナー、医療従事者など信頼できる人に相談し、安心して過ごせる人間関係を少しずつ築きましょう。

適応障害について周囲に理解してもらうためにやるべきこと

家族や友人など、関わりが深い人には適応障害について理解してもらう必要があります。

ここからは、適応障害について周囲に理解してもらうためにやるべきことを3つ紹介します。

  • 自分の症状への理解を深める
  • 落ち着いて話せる環境をつくる
  • 第三者にサポートしてもらう

自分の症状への理解を深める

適応障害について周囲に理解してもらうための第一歩として、自分自身が適応障害について正しく理解しましょう。

症状やストレスの原因を理解できていないと、周囲へ説明する際に伝えたい内容が曖昧になり、誤解を招いてしまいます。

適応障害について説明する前に、どのような場面で症状が悪化しやすいのか、どのような配慮があると過ごしやすいのかを整理しましょう。

落ち着いて話せる環境をつくる

適応障害について説明するときは、お互いが落ち着いて話せる環境を整えましょう。

忙しい時間帯や感情的になりやすい状況では、十分に話を聞いてもらえなかったり、言葉の受け取り方にすれ違いが生じたりする恐れがあります。

静かな場所で時間に余裕のあるタイミングを選び、「どのような症状があり、どのような配慮が必要なのか」を具体的に説明すると、相手にも適応障害のことを理解してもらいやすくなります。

第三者にサポートしてもらう

適応障害についてひとりで説明することが難しいと感じている方は、第三者のサポートを積極的に活用しましょう。

適応障害について専門的な知識を持つ医師や公認心理師、産業医、相談支援員などが間に入ることで、本人だけでは伝えにくい内容も客観的に説明しやすくなります。

適応障害について職場や学校で理解を得たい方は、診断書や意見書を活用したり、家族や支援機関に同席してもらったりすることで、安心して話し合いを進められるようにしましょう。

適応障害について気軽に相談できる窓口をお探しの方は、こちらのコラムをご覧ください。

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今回は、適応障害の人が「甘え」と思われやすい理由や、誤解を受けたときの考え方について解説しました。

適応障害が「甘え」と思われる背景には、病気への理解不足や、症状が外から見えにくいことなど、さまざまな要因があります。

適応障害は決して甘えではなく、強いストレスによって心身に不調が現れる障がいです。

治療を受けながら十分に休養し、自分を理解してくれる人とのつながりを大切にすることで、少しずつ前向きな毎日を取り戻しましょう!

また、適応障害をはじめとする精神障害があると、「病気を理解してくれる人と出会いたい」や「ありのままの自分を受け入れてくれるパートナーがほしい」と感じることもあります。

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