双極性障害は、躁とうつの気分の波を繰り返す精神障害です。
双極性障害に見られる気分の波は、仕事や私生活だけでなく恋愛にも影響します。
しかし、具体的にどのような影響を及ぼすかわからないという方も少なくないでしょう。
そこで、本コラムでは双極性障害に見られる躁うつの波が恋愛に与える影響について解説します。
双極性障害の人が躁状態とうつ状態のバランスを取る方法なども解説しているので、興味がある方は、最後までご覧ください。
Contents
双極性障害とは?
双極性障害は、気分の浮き沈みが非常に大きくなる精神障害のひとつです。
以前は「躁うつ病」とも呼ばれてました。
双極性障害は、その名の通り、気分が高ぶって活発になる「躁状態」と、気分が落ち込んで無気力になる「うつ状態」とを繰り返す障害です。
一例として、躁状態のときには普段よりもテンションが高くなりすぎて話し続けたり、無謀な行動に出たりします。
躁状態では、本人はとても元気に感じているかもしれません。
しかし、周囲がついていけず、トラブルにつながることもあります。
一方で、うつ状態になると気力がなくなり、自分に自信が持てず、人と関わるのが苦しくなったりします。
双極性障害についてさらに詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
双極性障害の躁状態・うつ状態が恋愛に与える影響
双極性障害は、10代後半から30代にかけて発症することが多い精神障害です。
症状は人によって異なりますが、症状が出ると恋愛や仕事、人間関係にさまざまな影響が出ます。
ここからは、双極性障害の躁状態・うつ状態が恋愛に与える影響を紹介します。
躁状態が恋愛に与える影響
- 過剰な愛情表現
- 計画性に欠ける言動
- 自己中心的な言動
- 過度な誇大表現
うつ状態が恋愛に与える影響
- パートナーからの愛情が信じられなくなる
- パートナーとのコミュニケーションが減る
- 感情表現が乏しくなる
- 突然別れを切り出す
躁状態が恋愛に与える影響1:過剰な愛情表現
双極性障害の躁状態の人は、恋愛において愛情を過度に表現する傾向があります。
具体的には、気分が高揚し、自信や幸福感が過剰になることで、パートナーへの好意を強く表現しすぎてしまいます。
また、双極性障害の躁状態では、判断力や抑制が低下するため、相手の反応を冷静に受け止めることが難しくなるでしょう。
躁状態が恋愛に与える影響2:計画性に欠ける言動
双極性障害の躁状態の人は、躁状態特有の衝動性や注意の散漫さが影響し、先のことを深く考えずに行動してしまうことがあります。
恋愛においても、計画性に欠ける言動をとることが少なくありません。
一例として、出会ってすぐに同棲や結婚を提案する事象などが見られます。
その瞬間の感情に突き動かされて行動するため、後になって気持ちが変わることも少なくありません。
躁状態が恋愛に与える影響3:自己中心的な言動
双極性障害の躁状態の人は、気分の高揚により自分の考えや感情が過大に感じられ、他者への配慮が後回しになることがあります。
恋愛においても同様に、自己中心的な言動をとるでしょう。
一例として、相手の都合を考えずに突然会いに行ったり、強引に予定を決めたりしてしまいます。
本人に悪気はなくても、自分の感情が正しいと感じやすいため、無意識のうちに相手を振り回してしまいます。
躁状態が恋愛に与える影響4:過度な誇大表現
双極性障害の躁状態の人は、自信や自己評価が過剰に高まり、自分の感情や関係を実際以上に捉えてしまいます。
それにより、恋愛において過度な誇大表現を使うことがあります。
一例として、
「2人なら世界を変えられる。」
「全財産使ってでも幸せにしたい。」
といった極端な表現を繰り返します。
誇大的な思考が強まることで、パートナーを困惑させてしまうことも少なくありません。
うつ状態が恋愛に与える影響1:パートナーからの愛情が信じられなくなる
双極性障害のうつ状態の人は、自己評価が極端に下がり、自分は愛される価値がないと感じてしまいます。
そのため、パートナーからの愛情を信じられなくなることがあります。
恋愛関係への疑念が強くなると、
「どうせそのうち嫌われるだろう。」
などと口にして、パートナーと距離を取ろうとするでしょう。
たとえパートナーが定期的に愛情を示していたとしても、否定的な思考に支配されることで、素直に受け取れなくなります。
うつ状態が恋愛に与える影響2:パートナーとのコミュニケーションが減る
双極性障害のうつ状態の人は、気力や集中力が著しく低下し、会話や返信といった日常的なやり取りすら負担に感じてしまうことがあります。
精神的なストレスにより、パートナーとのコミュニケーションが減ることは珍しくありません。
一例として、メッセージを読む気力が出ず、何日も返信できないことがあります。
コミュニケーションが減ることにより、誤解やすれ違いが生じやすくなります。
うつ状態が恋愛に与える影響3:感情表現が乏しくなる
恋愛において感情表現が乏しくなることも双極性障害のうつ状態の人に見られる特徴のひとつです。
具体的には、気持ちを言葉にするエネルギーがわかず、喜びや愛情を感じたとしても、それを表に出すことが難しくなります。
一例として、パートナーに「好き」と伝えたい気持ちはあっても、表情や言葉にうまく出せないことがあります。
その結果、パートナーに冷たく接しているように見えてしまうでしょう。
うつ状態が恋愛に与える影響4:突然別れを切り出す
双極性障害のうつ状態の人は、恋愛において突然別れを切り出すことが少なくありません。
うつ状態では、強い自己否定感にとらわれており、自分はパートナーに迷惑をかけていると思い込みやすくなります。
その結果、本心ではパートナーを失いたくない気持ちがあっても、その想いをうまく伝える余裕がなく、離れることが最善だと錯覚してしまいます。
双極性障害の人が恋愛関係を安定させるポイント
長期的に関係を維持するためには、お互いが精神的に安定できる状態を保つ必要があります。
ここからは、双極性障害の人が恋愛関係を安定させるポイントを4つ紹介します。
- 自分の症状への理解を深める
- 自分の障害についてパートナーへ共有する
- リラックス方法を試す
- 治療に努める
自分の症状への理解を深める
双極性障害の人が恋愛関係を安定させるためには、まず自分の症状への理解を深めましょう。
自分の気分の波や行動パターンを把握することで、感情の変化に振り回されにくくなります。
一方的な誤解やすれ違いを防ぐためにも、自分の状態を客観的に捉えましょう。
自分一人で障害への理解を深められるか心配な方は、精神科医など専門家や、家族や友人などの信頼できる人に相談してください。
自分の障害についてパートナーへ共有する
双極性障害の人が恋愛関係を安定させるためには、自分の障害についてパートナーへ共有しましょう。
症状や気分の波について事前に伝えることで、パートナーが混乱したり、誤解したりするのを防げます。
自分の症状について言語化が難しいという方は、自身の症状について理解している第三者に協力してもらいましょう。
双極性障害について周囲に伝えるべきかどうかの判断基準について知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
リラックス方法を試す
双極性障害の人が恋愛関係を安定させるためには、自分に合ったリラックス方法を試してみましょう。
気分の波が激しいときでも、呼吸法や音楽、軽い運動などを取り入れることで、心が落ち着きやすくなります。
また、感情が安定すると、パートナーとの関係にもゆとりが生まれ、衝動的な言動も減らせます。
心を落ち着かせるリラックス方法について知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
治療に努める
双極性障害の人が恋愛関係を安定させるためには、治療に努めましょう。
症状の波をできるだけ穏やかに保つことで、自分自身が心地よく過ごせる時間が増えます。
また、定期的な通院や服薬を続けることで、気分の変動による対人トラブルを防げます。
パートナーと無理のない関係を築くためも、症状の回復を目指しましょう。
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今回は、双極性障害に見られる躁うつの波が恋愛に与える影響について解説しました。
恋愛を成功させるためには、好意を持った相手に迷惑をかけてはいけないと思っている方もいるでしょう。
しかし、恋愛に完璧を求める必要はありません。
双極性障害のことを考えながら少しずつ心理的距離を縮め、自分らしい関係性を築きましょう!
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