
「LINEの返信が少し遅いだけで『嫌われたのかもしれない』と思ってしまう」
「恋人が友人と出かけるだけで、自分から離れていくような気持ちになる」
「相手を失うことが怖くて、何度も連絡してしまう」
このような見捨てられることへの不安を感じたことはありませんか?
境界性パーソナリティ障がい(Borderline Personality Disorder:BPD)がある人は、人とのつながりを大切に思う一方で、「見捨てられることへの強い恐怖」を感じやすいとされています。
本コラムでは、境界性パーソナリティ障がいがある人が「見捨てられ不安」を感じる原因や「見捨てられ不安」との向き合い方について解説します。
Contents
境界性パーソナリティ障がいがある人が「見捨てられ不安」を感じる原因

境界性パーソナリティ障がい(Borderline Personality Disorder:BPD)とは、感情や対人関係、自己イメージが不安定になりやすく、日常生活や人間関係に大きな影響を及ぼすことがある精神障がいです。
境界性パーソナリティ障がいがある人が見捨てられ不安を感じやすい背景には、さまざまな要因が複雑に関係しています。
ここからは、境界性パーソナリティ障がいがある人が「見捨てられ不安」を感じる主な原因を4つ紹介します。
- 幼少期の体験や愛着形成の影響
- 感情をコントロールすることが難しい
- 自己肯定感が低くなりやすい
- 物事を極端に捉えてしまう
「見捨てられ不安」以外で境界性パーソナリティ障がいの特徴を知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
幼少期の体験や愛着形成の影響
境界性パーソナリティ障がいがある人は、幼少期の体験や愛着形成の影響によって見捨てられ不安を感じやすくなります。
一例として、幼い頃に養育者との関係が不安定だったり、十分な安心感を得られなかったりすると、「大切な人はいつか離れていく」という考え方が身につきます。
このように、恋人や友人の些細な言動に対しても「嫌われたのではないか」や「見捨てられるかもしれない」と感じやすくなります。
感情をコントロールすることが難しい
境界性パーソナリティ障がいがある方の中は、感情をコントロールすることが苦手という方は少なくありません。
具体的には、不安や悲しみ、怒りなどの感情が短時間で大きく変化し、小さな出来事でも強いストレスを感じます。
その結果、恋人からの返信が少し遅れただけでも「もう自分のことが嫌になったのではないか」と考え、見捨てられ不安が一気に強まります。
自己肯定感が低くなりやすい
自分に自信を持てず、自己肯定感が低くなりやすいことも境界性パーソナリティ障がいがある人に見られる特性のひとつです。
一例として、「自分には価値がない」や「いつか嫌われるに違いない」といった思い込みを抱え、相手の何気ない言動まで否定的に受け取りやすくなります。
それにより、実際には問題のない状況でも「自分は必要とされていない」と感じ、見捨てられることへの恐怖が強くなってしまいます。
物事を極端に捉えてしまう
物事を白か黒かで考えやすいことも境界性パーソナリティ障がいがある人の特性です。
一例として、相手の少し冷たい態度や予定の変更などを「もう嫌われた」や「関係は終わりだ」と極端に受け止めてしまいます。
このような考え方が続くことで、不安がさらに膨らみ、見捨てられ不安を繰り返し感じてしまいます。
境界性パーソナリティ障がいがある人が「見捨てられ不安」と向き合うために意識するべきこと

「見捨てられ不安」を完全になくすことは簡単ではありません。
しかし、「見捨てられ不安」との向き合い方を少しずつ身につけることで、恋愛や人間関係の苦しさを和らげられます。
ここからは、境界性パーソナリティ障がいがある人が「見捨てられ不安」と向き合うために意識するべきことを5つ紹介します。
- 不安と事実を切り分けて考える
- 感情が高ぶっているときはすぐに行動しない
- 恋人だけを心の支えにしない
- 自分を責めすぎない
- 必要に応じて専門家のサポートを受ける
不安と事実を切り分けて考える
境界性パーソナリティ障がい特有の見捨てられ不安と向き合うためには、不安と実際に起きている事実を切り分けて考えましょう。
境界性パーソナリティ障がいがあると、不安な気持ちが強まることで「嫌われた」、「見捨てられた」と結論づけてしまいやすくなります。
「返信が遅いのは仕事で忙しいからかもしれない」、「体調を崩している可能性もある」など、別の理由を考える習慣を身につけることで、不安に振り回されないようにしましょう。
感情が高ぶっているときはすぐに行動しない
境界性パーソナリティ障がいにより強い感情に襲われたときは、その場で行動を起こさないようにしましょう。
境界性パーソナリティ障がいによる急速な不安や怒りの高まりは、衝動的な言動の要因になります。
感情が高ぶっている状態で感情のままに何度も連絡したり、別れ話を切り出したりすると、自分の言動を後悔する恐れがあります。
気持ちが落ち着くまで深呼吸をしたり、散歩をしたりすることで、少し時間を置いてから行動するよう心がけてください。
高ぶった気持ちを抑える方法について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
恋人だけを心の支えにしない
恋人だけに安心感を求めすぎないことも、境界性パーソナリティ障がいによる見捨てられ不安を和らげるために欠かせないポイントです。
恋人が生活の中心になると、相手への依存が強まり、少し会えないだけでも強い孤独や不安を感じやすくなります。
趣味や仕事、友人、家族との時間など、恋人以外にも安心できる居場所を増やすことで、気持ちに余裕を持てるようにしましょう。
自分を責めすぎない
見捨てられ不安を感じたとしても、自分を責めすぎないようにしてください。
境界性パーソナリティ障がいの特性によって、不安が強く現れることは珍しくありません。
「また迷惑をかけてしまった」、「自分は恋愛に向いていない」などと思い続けると、自己肯定感がさらに低下する恐れがあります。
不安を感じた自分を否定するのではなく、「今は不安になっているんだ」と受け止め、少しずつ対処していきましょう。
自己肯定感を高める方法を知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。
必要に応じて専門家のサポートを受ける
境界性パーソナリティ障がいによる悩みお一人で抱えきれないと感じたときは、専門家のサポートを受けましょう。
見捨てられ不安が強く、恋愛や日常生活に支障が出ているときは、自分だけで解決しようとすると負担が大きくなることがあります。
「相談することは自分のことを大切にする行動」と考え、必要に応じて周囲の支援を活用しながら、自分に合った向き合い方を見つけましょう。
境界性パーソナリティ障がいの悩みを相談できる専門機関をお探しの方は、こちらのコラムをご覧ください。
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今回は、境界性パーソナリティ障がいがある人が「見捨てられ不安」を感じる原因や「見捨てられ不安」との向き合い方について解説しました。
境界性パーソナリティ障がいのある方にとって、「見捨てられ不安」は非常につらいものです。
しかし、その不安は「あなたがおかしいから」ではなく、病気の特性やこれまでの経験が影響していることがあります。
焦らず自分のペースで心の安定を育てることで、安心できる恋愛や人間関係を築きましょう。
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