コラム

うつのときに周りの人にしてほしい3つのこと

2025/02/02/

うつ病の人は孤独を感じやすく、適切な支援が回復を助けるため、周囲の理解とサポートが不可欠です。

しかし、サポート経験がないと、実際に頼られた時にどのように対応すべきかわからず困ってしまうでしょう。

そこで、本記事ではうつ病の人が周りの人にしてほしいことなどを解説します。

うつ病の人に周囲のサポートが必要な理由

うつ病の回復には、周囲のサポートが欠かせません。

ここからは、うつ病の人に周囲のサポートが必要な理由を5つ紹介します。

  • 孤独感がなくなる
  • 自己肯定感が回復する
  • 生活リズムが維持できる
  • 治療に対して前向きになれる
  • 再発を防止できる

うつ病以外の精神障がいにも共通する接し方や上手なかかわり方について知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

孤独感がなくなる

うつ病の人は、自分が孤立していると感じやすく、程度がひどくなると自殺願望が芽生えることもあります。

また、他者とつながる意欲を失うことも社会的孤立を引き起こす原因です。

周囲が寄り添い、話を聞いたり気遣いを示したりすることで、孤独ではないと感じられ、早期回復につながります。

自己肯定感が回復する

うつ病の人をサポートすることは、自分の存在価値を再認識させるのに効果的です。

うつ病の人は、自己否定的な思考に陥りやすく、自分を責めたり、無価値だと感じたりします。

周囲が寄り添い、無条件に支えたり励ましたりすることで、「自分は大切にされている」、「必要とされている」と感じられるようになります。

生活リズムが維持できる

うつ病を罹患すると、意欲の低下や疲労感から生活リズムが乱れやすくなります。

家族や友人が食事や睡眠時間を気にかけたり、適度な運動や外出を提案したりすることで、健康的な習慣を維持できるようになるでしょう。

また、周囲の協力が安心感を与え、無理のない範囲でリズムを整えるきっかけになります。

治療に対して前向きになれる

うつ病の人をサポートすることで、孤独感を和らげ、治療に対して前向きになれます。

うつ病を罹患すると、自己否定感や無力感が強まり、治療への意欲を失いやすくなります。

周囲が寄り添い、治療の必要性や効果について共に考えたり、治療の過程を支えたりすることで、安心感や信頼感が生まれるでしょう。

再発を防止できる

再発を防止できる理由は、周囲の支えがストレスの軽減や生活の安定に繋がるからです。

うつ病の主な再発要因は、孤立感やストレスの蓄積、生活リズムの乱れなどです。

うつ病の人をサポートすることで、安心感が得られ、困難に直面した際も一人で抱え込まなくなります。

また、支援を通じて健康的な習慣や治療計画の遵守が促されるため、長期的な心身の安定を保てるようになります。

うつ病のときに周りの人にしてほしいこと

ここからは、うつ病のときに周りにしてほしいことを3つ紹介します。

  • 静かに支える
  • 傾聴や共感の姿勢を示す
  • ささいな変化も見逃さない

静かに支える

うつ病の人は、静かに支えるようにしましょう。

過度に励ましたり、やるべきことを逐一指示したりすると、プレッシャーを感じたり、自己否定感を強めたりする可能性があります。

一方、静かに寄り添うことで、自分のペースを尊重しているように感じられ、心の負担が軽減されます。

傾聴や共感の姿勢を示す

うつ病の人をサポートする際は、傾聴や共感の姿勢を示すようにしましょう。

うつ病の人は、自分の思いを理解してもらえないという不安を抱えやすい傾向があります。

傾聴により相手の話を受け止め、共感することで、自分の存在を認めてくれる人がいることを強く実感できます。

ささいな変化も見逃さない

うつ病の人をサポートする際は、些細な変化を見逃さないようにしましょう。

うつ病では、小さな行動や言動の変化が、症状の進行や治療効果を示す重要なサインになることがあります。

一例として、食欲や睡眠パターンの変化、表情や声のトーンなどに注意を払うことで、支援の方法を調整しやすくなります。

ずっと付き添う必要はありませんが、コミュニケーションを取るときや近くにいるときは、言動に注目してください。

うつのときに周りの人がやってはいけないこと

よかれと思ってやっているサポートも、内容によっては、うつ病の人に不快感を与えたり、回復を遅くしたりすることがあります。

ここからは、うつ病の人に対して周りの人がやってはいけないことを5つ紹介します。

  • 励ましの言葉をかける
  • 他人と比較する
  • 説教する
  • 特別扱いする
  • 無理やり社会的活動へ参加させる

励ましの言葉をかける

「頑張って」や「もっとできるよ」というような励まし言葉は、本人がすでに十分努力しているにもかかわらず、それを否定されたように感じさせます。

また、励ましの言葉がかえって「期待に応えられない自分は価値がない」という思いを引き起こし、症状を悪化させるリスクもあります。

うつ病の人をサポートするときは、共感と受容の姿勢を示しましょう。

他人と比較する

「他の人はこれくらいできている」や「あの人も乗り越えた」というような他人と比較する言葉は、相手に「自分は不十分だ」、「もっと努力すべきだ」と思わせます。

これにより、自己否定感や無力感が強まり、回復を妨げます。

うつ病の人をサポートするときは、相手の状況やペースに寄り添い、個々の努力や感情を尊重しましょう。

説教する

「もっとこうすべきだった」や「努力が足りない」という指摘は、すでに自己批判的になりやすいうつ病の人にとって、さらに追い詰められる原因となります。

また、説教は相手に対する理解や共感が欠けていると感じさせ、信頼関係を損ないます。

うつ病の人をサポートするときは、相手の感情に寄り添い、安心感を与えるようにしましょう。

特別扱いする

過度に気を遣ったり、周囲と異なる対応を勧めたりすることは、「自分は普通ではない」、「周りに迷惑をかけている」という思いを強め、症状の悪化を招きます。

うつ病の人をサポートするときは、相手を一人の人間として尊重し、無理のない範囲で自然に接しましょう。

無理やり社会的活動へ参加させる

うつ病の人を無理やり社会的活動に参加させるのがNGとされるのは、相手に過剰な負担をかけ、症状を悪化させる恐れがあるためです。

社会的活動はエネルギーを要します。

本人の準備が整っていない段階での参加は、失敗感や疲労感を強めてしまうでしょう。

また、「やらなければならない」というプレッシャーを感じさせることで、自己否定感を増幅させます。

うつ病の人をサポートするときは、相手のペースを尊重し、無理のない範囲で活動を提案してください。

うつ病の人のサポートで困ったときの相談先

うつ病の人をサポートする際、疑問や不安が生じたときは、専門家への相談がおすすめです。

ここからは、うつ病の人のサポートで困ったときの相談先を4つ紹介します。

  • 精神保健福祉センター
  • 医療ソーシャルワーカー(MSW)
  • こころの耳
  • カウンセリングサービス

今回紹介した専門機関以外の相談先やサービスについて知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

精神保健福祉センター

精神保健福祉センターは、心の健康相談や支援を提供し、精神疾患の予防や回復をサポートする公的機関です。

全国各地に設置されており、家族や友人が抱える不安や疑問について具体的な対応策を提案してくれるだけでなく、医療機関や他の支援機関への橋渡しも担当しています。

また、相談は無料で匿名でも可能なため、気軽に利用しやすく、早期の問題解決やサポートの強化にもつながります。

医療ソーシャルワーカー(MSW)

医療ソーシャルワーカー(MSW)は、患者や家族の相談支援を提供し、医療機関と福祉サービスをつなぐ役割を担う専門職です。

患者本人や家族の心理的負担を軽減するために助言し、必要な医療機関や福祉サービスへの繋がりをサポートします。

また、経済的支援や生活上の問題についても具体的な解決策を提案し、回復に向けた環境づくりを支援します。

こころの耳

こころの耳は、精神的な悩みや問題に対して相談できる電話相談サービスで、心のケアを提供する専門機関です。

無料で利用でき、電話やメールで専門スタッフから助言や情報提供を受けられます。

とくに、職場での対応やストレスに関するアドバイスが得られるため、適切な支援策を見つけやすくなります。

カウンセリングサービス

カウンセリングサービスは、専門のカウンセラーが心理的な悩みや問題を聞き、解決に向けた支援を提供するサービスです。

カウンセラーは、家族や友人が抱える不安やストレスに寄り添い、相手を傷つけずにサポートする方法を一緒に考えてくれます。

また、感情を整理し、冷静に状況を把握する手助けをしてくれるため、より適切な行動を取れるようになります。

うつ病について理解がある人と出会いたい方にはIRODORIがおすすめ

今回は、うつ病の人が周りの人にしてほしいことなどを解説しました。

適切なサポートを受けることで、孤独感が和らぎ、回復が促進されます。

専門的なアドバイスを求めている方は、カウンセラーや精神科医などに相談してください。

周囲にうつ病のことを理解してくれる人がいない方には、障害者の出会いを応援するマッチングアプリ『IRODORI』がおすすめです。

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うつ病など精神的な障がいを持つ方も多く利用しています。

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