コラム

うつ病で恋人を避けたくなる…『一人でいたい』気持ちの理解と向き合い方

2025/09/05/

恋人がいるのに「会いたくない」や「ひとりでいたい」と感じてしまうと、罪悪感や不安が湧いてきてしまう方は少なくありません。

とくに、うつ病を抱えているとき、愛する人を避けたくなることがあります。

しかし、その気持ちの背景には心理的・生理的な理由が存在しており、決して「愛情が冷めたから」、「自分が冷たいから」といった単純な問題ではありません。

本コラムでは、うつ病で恋人を避けたくなる心理的背景や、その気持ちとの向き合い方、恋人との関係を大切にするために意識すべきことなどを解説していきます。

なぜうつ病だと「恋人を避けたくなる」のか?

うつ病とは、「セロトニン」や「ノルアドレナリン」などの神経伝達物質の減少などにより憂鬱な状態が長期的に継続する精神障がいです。

厚生労働省によると、日本人の約15人に1人がうつ病を経験したことがあるとされています。

うつ病について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

以下のような要因により、恋愛においてうつ病があると恋人を避けたくなることがあります。

  • エネルギーが極端に低下する
  • 感情の起伏が乏しくなる
  • 恋人に迷惑をかけたくない心理
  • 人間関係全般が負担に感じる

エネルギーが極端に低下する

うつ病に見られる特徴のひとつが、心身ともに「エネルギー切れ」を起こしてしまうことです。

脳の神経伝達物質(セロトニンやドーパミンなど)のバランスが崩れることで、活動意欲や集中力が著しく低下します。

そのため、健常時には何気なくこなせていたことでさえ、重労働のように感じられるでしょう。

恋愛では、「恋人と会って会話を楽しむ」といった本来ポジティブな行動すら、大きな負担に感じてしまいます。

このように、うつ病があると頭では「会いたい」と思っていても、体が動かない・心がついてこないという矛盾に直面し、「一人で横になって休みたい」という気持ちに支配されてしまいます。

感情の起伏が乏しくなる

うつ病があると、嬉しい・楽しいといったポジティブな感情が湧きにくくなります。

また、悲しみや怒りなどの強い感情表現も出にくくなることも少なくありません。

恋愛においても、恋人と食事に出かけても「おいしい」と思えず、映画を観ても「面白い」と感じられないことがあります。

本人にとっては「以前なら楽しめたのに…」という落差が大きいため、「自分の気持ちが冷めてしまったのでは」と不安を抱いてしまうでしょう。

恋人に迷惑をかけたくない心理

うつ病の方は、「自分のせいで恋人を巻き込みたくない」という強い思いやりと同時に、「弱い部分を見せるのが怖い」という不安を抱えることがあります。

一例として、デートの約束をしても「暗い顔をしてしまったら申し訳ない」、「せっかく会ってくれるのに楽しませられない」と考え、結果的に自分から会うことを控えてしまうことがあります。

このとき、本人は決して「会いたくない」と思っているわけではありません。

「本当は会いたいのに、恋人を失望させたくない」という気持ちが強すぎるため「会いたいのに会えない」というジレンマに苦しみ、逆に恋人を避けてしまいます。

人間関係全般が負担に感じる

うつ病の時期は、恋人に限らず、家族・友人・同僚など、あらゆる人間関係が負担に感じることがあります。

人間関係全般が負担に感じる主な原因は、「社会的エネルギー」が枯渇してしまうことです。

人と会うときには、言葉を選んだり、恋人の気持ちを考えたり、表情をつくったりと、想像以上に多くのエネルギーが必要です。

健常時には意識せずできていたことが、うつ病では重荷となり、誰とも会いたくない・ひとりで静かに過ごしたいという強い欲求につながります。

恋人と良好な関係を築くためにやるべきこと

恋人を避けたくなると、「私はダメな人間だ」、「もう恋愛は続けられないのでは」と自己否定してしまいます。

しかし、「一人でいたい」と感じるのは、心が回復を求めている自然なサインです。

うつ病ではその傾向が強く表れるだけであり、決して異常なことではありません。

むしろ無理をして人に会い続けることのほうが心に負担を与えます。

ここからは、負担を軽減しながら恋人と良好な関係を築くためにやるべきことを3つ紹介します。

  • 自分を責めすぎない
  • 自分の考えを素直に伝える
  • コミュニケーション方法を工夫する

自分を責めすぎない

恋愛関係を育むためには、うまく行かないことがあっても自分を責めすぎないようにしましょう。

「会えない自分はダメだ」、「恋人を傷つけてしまった」というように自分を責め続けると、症状がさらに悪化してしまうことがあります。

うつ病のときに人と会いたくなくなるのは、あなたの性格や愛情不足ではなく、脳や心の働きが落ちている「病気の影響」です。

このように自己理解を深めることで、罪悪感に押しつぶされずに過ごせます。

自己肯定感を高める方法について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

自分の考えを素直に伝える

恋人と良好な関係を築くためには、恋人に自分の考えを素直に伝えましょう。

うつ病のひとにとって恋人に自分の考えを言い出すのはとても勇気のいることです。

「どう思われるだろう」、「嫌われるのではないか」と不安になり、つい黙って避けてしまう方も少なくありません。

しかし、言葉にしないまま距離を取ると、恋人は「何か悪いことをしたのかな」、「気持ちが冷めたのかも」と余計に不安を感じてしまいます。

これが誤解やすれ違いを生み、関係がぎくしゃくしてしまう原因になりかねません。

正直な気持ちを伝えることで、恋人との認識を合わせましょう。

身近な人にうつ病のことを伝えるときのポイントについて知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。

コミュニケーション方法を工夫する

恋人との関係を維持するためには、コミュニケーション方法を工夫しましょう。

会うことが難しいときでも、定期的にコミュニケーションを取ることで、恋人に「気持ちはつながっている」という安心感を伝えられます。

恋人とのやり取りは、必ずしも長文のメッセージである必要はありません。

体力や気分が落ちているときは、ほんの短い言葉やスタンプでも十分です。

コミュニケーションの負担を軽減することで、関係が安定しやすくなります。

うつ病に理解がある方と出会いたい方にはIRODORIがおすすめ

今回は、うつ病で恋人を避けたくなる心理的背景や、その気持ちとの向き合い方などについて解説しました。

恋愛や人との出会いに悩みを抱える方は少なくありません。

とくに、心や身体に障がいを抱えていると「自分を理解してくれる人と出会えるだろうか」と不安になることもあります。

そのような方には、障がい者の出会いを応援するマッチングアプリ「IRODORI」がおすすめです。

障がい者の出会いを応援するマッチングアプリ「IRODORI」は、障がいに理解のある人々が安心して出会えるように設計されたサービスです。

豊富な検索条件やコミュニティ機能などを通して「自分らしい関係」を築くことをサポートしてくれます。

興味がある方は、カンタン無料登録で今すぐはじめてみてください!

前のページに戻る

未来に“いろどり”を。

カンタン無料登録で今すぐはじめる

  • AppStoreからダウンロード
  • GooglePlayで手に入れよう

カンタン無料登録ではじめる
障がい者のためのマッチングアプリ